忘年会の挨拶の順番は役職で決まる!幹事が挨拶をお願いする際の注意点

2024/7/30

2024/07/30

会社の忘年会の幹事をする際、迷いがちな「挨拶の順番」。

会社の忘年会の参加者は部長・課長を始めとする上司、来賓や取引先までもが参加することがあり、どなたに挨拶をお願いしていいか、迷ってしまいますよね。

今回の記事では、忘年会での挨拶の順番に関するマナーと、挨拶をお願いする際に気をつけるべきポイントについてご紹介します。

なお、忘年会の準備や流れについては関連記事をご覧ください。

関連記事:

忘年会の幹事がやるべき準備の流れや当日の進行について解説

忘年会の司会進行!当日の基本的な流れやポイント・使える例文を紹介

挨拶の順番

会社で忘年会を開催する場合、規模やプログラムによっても中身は変わりますが、全体に向けて話す機会が原則、5回あり、次の順番で行います。

【忘年会の挨拶の順番】

1.開会宣言

2.開会の挨拶

3.乾杯の挨拶

4.閉会の挨拶(締めの挨拶)

5.閉会宣言

忘年会の開会と閉会の宣言は幹事または司会進行がする

忘年会の最初と最後にある「開会宣言」と「閉会宣言」は幹事または司会進行が行います。

忘年会の位置付けや今後の抱負などの言及は偉い方が挨拶として行うため、開会宣言と閉会宣言の内容は事務的で問題ありません。

【開会宣言の例文】

お時間となりましたので、これより〇〇〇忘年会を始めさせていただきます。

本日、幹事を務めさせていただきます(所属と名前)です。どうぞよろしくお願いいたします。

【閉会宣言の例文】

それでは時間になりましたので、忘年会はこれにて終了とさせていただきます。

つたない進行だったかと思いますが、ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました。

また、本日は皆さま、ご多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございました。

(*二次会の案内など、連絡事項があれば伝える)

この後は○○で2次会のご用意もありますので、ぜひご参加ください。

忘年会の開会の挨拶は「役職が1番高い人」がする

会社で開催する忘年会の開会の挨拶は、参加者の中で「最も役職が高い人」かつ「忘年会を主催した側の者」が行います。

【会社の忘年会の開会の挨拶に適した人の例】

開催規模

役職が一番高い人

プロジェクト単位で開催する忘年会

プロジェクトマネージャー

課単位で開催する忘年会

課長

部署単位で開催する忘年会

部長

事業部単位で開催する忘年会

事業部長

会社として開催する忘年会

代表取締役

【開会の挨拶の例文】

(司会進行から「それでは○○さん、開会の挨拶をお願いします」と話を振られてから)

みなさん、1年間お疲れ様でした。

(*どんなことがあったか、一年の総括をする)

今年も目標を達成することができました。

みなさんのおかげです。ありがとうございます。

忘年会の乾杯の挨拶は「役職が3番目に高い人」がする

会社で開催する忘年会の乾杯の挨拶は、参加者の中で「最も役職が3番目に高い人」が行います。

取引先や協力会社の担当者の上司など社外の役職のある方を招待する場合、来賓として乾杯の挨拶をしていただくよう、お願いするのもよいでしょう。

【会社の忘年会の乾杯の挨拶に適した人の例】

開催規模

役職が一番高い人

プロジェクト単位で開催する忘年会

チームリーダー

(取引先や協力会社の担当者の上司や役職者を招待した場合はその方)

課単位で開催する忘年会

係長、主任、リーダー

部署単位で開催する忘年会

課長

事業部単位で開催する忘年会

部長

会社として開催する忘年会

事業部長

(取引先や協力会社の役員など社外の来賓を招待した場合はその方)

【乾杯の挨拶の例文】

(司会進行から「それでは○○さん、乾杯の挨拶をお願いします」と話を振られてから)

僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせていただきます(所属と名前)です。 

みなさま、グラスをお手元にご準備ください。

今年もお疲れ様でした。

○○社の益々の発展と皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯!

忘年会の締めの挨拶は「役職が2番目に高い人」がする

会社で開催する忘年会の締めの挨拶は、参加者の中で「最も役職が2番目に高い人」かつ「忘年会を主催した側の者」が行います。

【会社の忘年会の締めの挨拶に適した人の例】

開催規模

役職が一番高い人

プロジェクト単位で開催する忘年会

チームリーダー

課単位で開催する忘年会

係長、主任、リーダー

部署単位で開催する忘年会

課長

事業部単位で開催する忘年会

部長

会社として開催する忘年会

事業部長

会社の偉い方が行う閉会の挨拶は「中締め」とも呼ばれ、参加者全員に対して手締めの音頭をとることが一般的です。

関連記事:懇親会の挨拶「中締め」と「締め」の違いと例文を紹介

【締めの挨拶の例文】

(司会進行から「それでは○○さん、締めの挨拶をお願いします」と話を振られてから)

僭越ながら、締めのご挨拶をさせていただきます。

今年1年本当にお疲れ様でした。

みなさん、お忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございました。

今日の忘年会、それぞれ楽しんでいただけたでしょうか。

来年も力を合わせて頑張っていきましょう。

年始にまた元気な姿でお会いできるよう、楽しみにしています。

さて、それでは、○○社の益々の発展とお集まりいただいたみなさんのご健康とご多幸を祈念し、3本締めで締めさせていただきたいと思います。

私が「お手を拝借」と言ってからの「よーお!」という掛け声で、手拍子を3回、3回連続で、チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャッチャ!と行う手締めですね。

よろしいでしょうか?

(会場を見まわし、準備が完了したことを確認する)

それでは、お手を拝借。よーお!

(手拍子する)

ありがとうございました!

忘年会の挨拶をお願いする際の注意点

一般的に、自社内を中心に行う忘年会の幹事は、若手や中堅どころの社員が幹事や司会進行を担当します。

忘年会の挨拶は参加者の序列が明確になる仕組みである以上、事前に挨拶する方を選定し、先輩社員や上司の助言と承認を受けたうえで、本人に挨拶の依頼を行う必要があります。

誤った序列を認識して挨拶を依頼するとトラブルになり、先輩社員や上司の監督責任とされる可能性があるため、幹事個人の独断で動くのは避けましょう。

また、何かあればパワハラにとられかねない立場のある方に対して「面白い挨拶を期待していますね!」など伝えて、芸人のような笑いを求めるのは酷なので、避けましょう。

立場を考えると、幹事や司会進行が言い回しを工夫した方が狙いどおりの面白い忘年会にしやすいでしょう。

忘年会で面白い挨拶をしたい幹事または司会進行の方は関連記事をご覧ください。

関連記事:忘年会の挨拶で面白いヤツと思われたい!幹事・司会・若手向けアイデア

忘年会の挨拶の依頼方法は臨機応変に

忘年会の挨拶をメールやチャットなどの文面で依頼すべきか、口頭やビデオチャットなど直接の反応を確認しながら依頼すべきか、ビジネスマナーとしての正しさはケースバイケースです。

同格の役職者が複数いるケースも先輩社員や上司に判断を仰ぐ

「同格の役職者が複数いて、忘年会の挨拶を誰に依頼すればよいか判断しにくい」ケースでも、先輩社員や上司に判断を仰ぎましょう。

同格に見えても、会社によって序列の付け方が決まっていることがあります。

なお、一般的には同じ役職のケースでは年功序列の考え方を採用し、会社の勤続年数の長い方、社員の年齢が高い方について序列を上とし、忘年会の挨拶をお願いする傾向があります。

忘年会という名の「接待」の宴会は自社で挨拶する人をまかなう

忘年会という形式をとる、いわゆる「接待」として得意先の方が参加する忘年会を行い、プロジェクトリーダーなどの責任者が場所取りや連絡を行うことがあります。

接待としての忘年会の場合、基本的にすべて自社の人間でまかなうのが大前提であるため、通常の業務では直接は関与しないような自社の役員に開会の挨拶を打診します。

そうすることで、取引先に対して「取引先の関係を重視しており、今後も友好な関係を築いていきたい」という明確なメッセージを表現できます。

まとめ

ここまで忘年会での挨拶の順番に関するマナーと、挨拶をお願いする際の気をつけるべきポイントについてご紹介しました。

忘年会の挨拶の順番は、役職付きの参加者の序列をあらわにします。 

失礼のないよう、挨拶の順番には細心の注意を払い、事前に挨拶のお願いをしましょう。