歓迎会での挨拶の例文を迎える側・新人それぞれの立場別に紹介
2020/5/1
2024/03/29
会社や学校などの歓迎会では、様々な挨拶が行われます。歓迎する側とされる側、それぞれ挨拶をするシーンがあるでしょう。今回の記事では、歓迎会での挨拶のポイントや例文を紹介しています。歓迎会で挨拶を任され、何を話して良いか分からないという方はぜひ参考にしてください。
Contents
歓迎会の挨拶の流れと担当する人
組織や規模などによって異なりますが、歓迎会の基本的な流れとしては、以下のようになります。
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挨拶 |
担当 |
開会宣言 |
司会・幹事 |
代表者挨拶 |
参加者の中で最も役職が高い人 |
乾杯の挨拶 |
参加者の中で3番目に役職が高い人 |
歓迎される人の挨拶 |
新入社員や中途入社の人 |
歓迎する側の挨拶 |
事前に決めた代表者 |
締めの挨拶 |
参加者の中で2番目に役職が高い人 |
閉会宣言 |
司会・幹事 |
始めの挨拶は、出席者の中で、最も立場や役職が高い人が行う傾向があります。乾杯の挨拶は3番目に役職が高い人、締めの挨拶は2番目に役職が高い人が行うケースが多いでしょう。また、歓迎される側の挨拶は、中途入社や異動などであれば、役職が高い順に行う傾向があります。
新入社員のように、歓迎される側に役職の差がない場合は、名前順で挨拶をする場合もあります。なお、歓迎会の挨拶の順番や司会の進行については、こちらの記事で説明しているので、参考にしてみてください。
歓迎会の各挨拶のポイントと例文
歓迎会で行われる、基本的な挨拶のポイントと例文をチェックしておきましょう。
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代表者挨拶
代表者挨拶は、参加者の中で一番偉い、立場が上の人が務める傾向があります。会社で行われる歓迎会では、社長や部長などが代表者挨拶をしましょう。
代表者挨拶では、厳しいことだけでなく「楽しく働けそうだな」と思ってもらえる内容を意識します。歓迎会という席で社会人として自覚を持て・ノルマ達成のために頑張るべき、というような等の厳しいことばかりではなく、これからの仕事や業務などに希望を感じるような内容を混ぜておきましょう。
また、歓迎される人に対するエールだけでなく、これまでの自身の経験を交えた内容を盛り込んだ挨拶文もおすすめです。上司の立場でする挨拶の詳しい例文やポイントは、こちらの記事で紹介しています。
新入社員のみなさん、入社おめでとうございます。 株式会社○○社長の○○です。 当社は昭和〇年に設立され、今年で〇年目を迎えました。 株式会社○○が令和という新たな時代により大きな飛躍を果たすため、ぜひ皆さんのお力を発揮してもらいたいと思います。 一緒に会社を盛り上げていきましょう。 改めまして新入社員の皆さん、よろしくお願いいたします。 |
部長の○○と申します。 ○○さん、この度はご着任おめでとうございます。 ○○さんは以前○○支社にて営業職で多くの顧客の意見に触れておりました。その経験によって育まれた広い視野は企画業務においても活かして頂けるものと考えております。 とはいえ、畑違いの業務に戸惑うことも多いと思います。○○さんが一日も早く部署になじめるよう、皆さんもご協力お願い致します。 ○○さんも、業務上わからないことなどがありましたら部署の仲間にお気軽にご質問下さい。 それでは皆さん、○○さんを何卒よろしくお願い致します。 |
部長の○○と申します。 ○○さん、この度はご入社おめでとうございます。 ○○さんは以前○○社にて○○を担当されておりました。 当社ではその経験を存分に活かしていただき、また、我々もその経験から学ばせて頂きたく思っております。 しかし経験を活かせるとはいえ、当社での業務に戸惑うことも多いと思います。 ○○さんが一日も早く部署になじめるよう、皆さんもご協力お願い致します。 ○○さんも、業務上わからないことなどがありましたら部署の仲間にお気軽にご質問下さい。 それでは皆さん、○○さんを何卒よろしくお願い致します。 |
乾杯の挨拶
乾杯の挨拶は、長くならないようにシンプルにまとめましょう。挨拶には、新入社員や中途入社などの歓迎される人を応援する言葉を入れた乾杯の挨拶がおすすめです。歓迎会での乾杯の挨拶については、こちらの記事でご確認ください。
新入社員のみなさん、この度めでたく入社されましたこと、心よりお祝い申し上げます。 ○○部部長の○○と申します。 業務に励んでいく上でこの先大変なこともあるでしょうが、上司や先輩を頼りながら、株式会社○○を背負っていく人材に成長していってください。 それでは、新入社員のみなさんと株式会社○○の今後のご健勝とご発展をお祈りいたしまして、乾杯! |
(グラスを手に持って、話し始める) ◯◯さん(複数人いれば、その他主賓の名前を列挙する。できれば、ここで名指しした人に視線を送る。最初の呼びかけはフルネームが妥当) △△(会社名や部署名などの所属)へ、ようこそいらっしゃいました! ◯◯さんは、〜〜(事業に関係する得意分野など)について詳しい、実に頼もしい方です。 新たにメンバーに加わっていただけたこと、大変心強く思っています。 さきほどお聞きしたところ、◯◯さんは〜〜(特技や趣味など)がお好きだそうです。 △△(会社名や部署名などの所属)にも、同じ趣味の仲間はいるようですので、ぜひ親交を深めてください。 それでは、新たなメンバーと、この場のみなさまのご活躍とご健康とともに、□□会社のますますの発展を願いまして、乾杯! (グラスを高くあげる) |
(グラスを手に持って、話し始める) ◯◯さん(複数人いれば、その他主賓の名前を列挙する。できれば、ここで名指しした人に視線を送る。最初の呼びかけはフルネームが妥当) △△(会社名や部署名などの所属)へ、ようこそいらっしゃいました! ◯◯さんは、これまで◇◇(前の所属先)で、〜〜(これまでの功績や実績などを簡単に説明)などで大変ご活躍された方です。 新たにメンバーに加わっていただけたこと、大変心強く思っています。 私を含め、△△(会社名や部署名などの所属)一同、どうぞ、よろしくお願いいたします。 それでは、新たなメンバーと、この場のみなさまのご活躍とご健康とともに、□□会社のますますの発展を願いまして、乾杯!(グラスを高くあげる) |
歓迎される人の挨拶
歓迎される人の挨拶は、一度歓談を挟んで場が温まってから行われる傾向があります。歓迎される人の挨拶では、歓迎会を開いてくれたことに対しての感謝を忘れずに盛り込むようにしましょう。
挨拶の第一声を「本日は歓迎会を開いていただきありがとうございます」にすることによって、感謝の気持ちを忘れずに伝えられます。また、歓迎される側は複数人が同時に挨拶することもあるので、個人的なアピールをするために、趣味や休日の過ごし方などのプライベートな内容を簡潔に入れておくのも良いです。
なお、新入社員の場合、挨拶で緊張して声が出にくくなってしまう場合があります。その際には背筋を伸ばし、良い姿勢を心がけることで、声が出しやすくなるので、参考にしてみてください。新入社員向けの挨拶のポイントは、こちらの記事でご確認ください。
本日は私たち新入社員のためにこのような会を開いて頂き、誠にありがとうございます。 〇月〇日付けで〇〇部へと配属になりました〇〇です。 私は○○県出身で、田舎の自然の中で育ちました 趣味はバードウォッチングで、よく休日には山に入って自然の中で癒されていました。 珍しい趣味かとは思いますが、ご興味のある方は是非お声がけいただければと思います。 仕事をする中でご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、たとえ失敗をしてもそれを糧に、一日も早く仕事を覚えられるように頑張っていきます。 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。 |
本日は、私のためにこのような席を設けていただき、厚く御礼申し上げます。 この度〇月〇日付で株式会社〇〇に入社させて頂くこととなりました○○と申します。 以前所属していた株式会社△△では○○を担当しておりました。 今の仕事は経験の全くない業種となりますが、以前から興味のあった職種でありますので、これからの仕事を楽しみにしております。 一日も早くこの仕事を身に着けられるように仕事に取り組んでいく所存でございます。 特に所属する○○部の皆様にはいろいろとご迷惑をお掛けすることがあるかと思いますが、未熟なりに業務を全うできるよう精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 簡単ではありますが、私の挨拶とかえさせていただきます。 本日は誠にありがとうございました。 |
本日は、私のためにこのような席を設けていただき、厚く御礼申し上げます。 この度〇〇部に所属することとなりました○○と申します。 以前所属していた△△部では△△を担当しておりました。 ○○部でも△△を担当するとのことですが、初めて触れる商材でありますので、勝手がわからず正直不安を感じております。 ○○部の皆様にはいろいろとご迷惑をお掛けすることがあるかと思いますが、未熟なりに業務を全うできるよう精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 簡単ではありますが、私の挨拶とかえさせていただきます。 本日は誠にありがとうございました。 |
歓迎する側の挨拶
歓迎する側は上司、あるいは先輩が行うことが多いでしょう。気軽に質問を受け付ける、というような内容を入れて「頼りやすい上司だ」というイメージを抱いてもらえるような挨拶にすると良いです。
また、「一緒に」などの一体感が感じられる言葉を盛り込むことにより、共感をしてくれそうな上司である印象を与えられる場合があります。ただし、代表者挨拶と内容がかぶってしまうこともあるので、同じような内容になってしまう場合は、できるだけ簡潔に短く済ませるようにしましょう。
新入社員のみなさん、入社おめでとうございます。 みなさんをわが社にお迎えすることができ、本当に嬉しく思っています。 春から社会人になったみなさんにとっては初めての仕事。 職場では覚えることも多く、今までに経験のないことや分からない事もこれから沢山出てくるでしょう。 分からないことがあれば、私たち上司や先輩に遠慮なく相談してください。 私たちも最初は何もわからない新人でしたが、先輩や上司たちに助けられて今までやってきました。 分からない部分はフォローしていきますので、みなさんも一緒にこの会社を盛り上げていきましょう。 皆さんの活躍を期待しています。 |
上司の立場でする歓迎会の挨拶については、こちらの記事でご確認ください。
締めの挨拶
締めの挨拶は、組織内で2番目に地位の高い人が行う場合がほとんどです。締めの挨拶には、当日の歓迎会を振り返っての感想と、迎える新人への期待の言葉を含み、新人が頑張りたくなるような激励の言葉も盛り込んでおきましょう。
また、歓迎会の途中に行う中締めの挨拶なのか、歓迎会をお開きにするための本締めの挨拶なのかによって、挨拶の内容が異なります。依頼された場合は、幹事に確認しておきましょう。
なお、掛け声と手拍子で締める、一本締め、三本締め、関東一本締めのような「手締め」も定番です。「手締め」に関しては、こちらの記事で紹介しているので、確認してみてください。
ご指名にあずかりました、副社長の○○です。 私より、締めの挨拶をさせていただきます。 本日は歓迎会ということで、新入社員のみなさんと有意義な、個人的にも大変楽しい時間を過ごさせていただきました。 みなさんの頼もしい姿を見せていただき、会社の未来は明るいと希望を抱いております。 ぜひ、会社の発展と社員の幸福のために、その力を存分に発揮してください。 簡単ではございますが、これに手締めの挨拶とさせていただきます。 |
締めの挨拶に関するシチュエーション別の例文集は、こちらの記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
歓迎会での挨拶のコツ
歓迎会での挨拶のコツを知っておきましょう。
いくつかのコツを押さえた挨拶をすることにより、挨拶をする側も聞く側も気持ちよく歓迎会を過ごすことができます。
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歓迎会で挨拶をする人は、それぞれのコツを参考にしてみてください。
簡潔に短く
歓迎会の挨拶は、1~2分程度におさめましょう。長くても3分以内の挨拶が理想的です。挨拶が長いと聞いている側が退屈してしまうことがあります。挨拶をする人数が多かったり余興を用意していたり、歓迎会のスケジュールがきちっと決まっている場合、時間が押してしまうおそれがあるため、挨拶を簡潔にまとめるようにしましょう。
笑顔を心がける
歓迎会の挨拶は、笑顔を心がけて行いましょう。挨拶中に緊張して、表情が硬くなってしまう場合があります。
とくに、歓迎される側は、第一印象を良くしようと気負いすぎて表情が硬くなってしまうことがあります。笑顔で話すことにより、人当たりがよさそうないいイメージを持ってもらえる場合があるため、緊張してしまっても笑顔を心がけて挨拶をしましょう。
姿勢を良くする
歓迎会の挨拶は、姿勢を良くして行いましょう。緊張して体が縮こまり、姿勢が悪くなってしまうことがあります。縮こまった体では、聞き取りやすい声が出ない傾向があります。背筋を伸ばすと声が前に飛びやすく、マイクの乗りもよくなる場合があるため、挨拶をするときには姿勢を意識してみましょう。
まとめ
この記事では、歓迎会での挨拶について例文を交えて解説しました。挨拶の途中で聞き手が退屈してしまわないように簡潔な挨拶を心がけましょう。
今回紹介した例文やポイントを参考にして、歓迎する側は歓迎される新人が期待を持てるような挨拶を、歓迎される側は期待できそうなやる気を見せる挨拶を意識しましょう。