内定式での挨拶や自己紹介で好印象を残すためのポイントや注意点
2022/6/23
2022/06/23
内定式は、新入社員が内定を受けた後に行われ、その企業の社員として初めて参加する行事です。
企業側も新入社員を迎え入れる大事な式典という意識で、内定式を開催します。
社長、役員、先輩社員や同期が参加する大事な式典で挨拶をする際は、失敗をせず、好印象を残したいですね。
今回は、内定式で好印象を残す挨拶にするためのポイントや注意点を解説します。内定式の流れや目的についても解説いたしますので、参考にしてみてください。
Contents
内定式の流れ

画像素材:PIXTA
内定式は1〜2時間程度で開催されることがあり、内定式後には食事会や懇親会を行い、交流の場を持つ場合があります。
新入社員の人数や企業によっては、1日がかりで内定式を行う場合もあるため、事前に内定式の流れを確認しておくようにしましょう。
内定式の一般的な流れや内容は下記の通りです。
プログラム |
内容 |
(1)企業代表・役員挨拶 |
企業が行う大切な式典では、企業代表や役員からの挨拶があります。経営理念、会社の目標や将来のビジョンはもちろんのこと、新入社員に対してどのような社員を目指して欲しいか、などの話もあります。 個人で頑張るのではなく、会社が一体となって上を目指すことが求められるため、社長の話を聞き、業務で実践し、会社に貢献できるようにしましょう。 |
(2)内定証書授与 |
内定証書は、就職活動期間を終え、採用試験に合格したことを示す大切な書類です。賞状のような形で授与されることが多く、1人1人に授与される場合もあれば、代表者1名がまとめて授与される場合もあります。 受け取る際には、マナーにも気をつける必要があります。証書は両手で受け取り、一礼を忘れずに行いましょう。 |
(3)内定者の挨拶・自己紹介 |
新入社員のことを知るために、新入社員1人1人の挨拶や自己紹介を設ける場合があります。そのため、油断をせず事前に準備をしておくようにしましょう。 顔を覚えてもらうためにも、「話す内容」「時間」「話し方」のポイントを押さえ、好印象を残す挨拶や自己紹介となるよう、心がけるようにしましょう。
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(4)懇親会・食事会 |
先輩社員や同期社員との仲を深めるために行われるのが、懇親会や食事会です。積極的に話しかけたり、質問をしたりするなど、コミュニケーションを取ることが大切です。 上記のプログラムとは異なり、楽しむことを考え、気を張らずに参加する方が、周りからも話しかけやすく、仲も深めやすくなります。 ただし、気を緩めすぎないように注意しましょう。 |
内定式での挨拶や自己紹介は第一印象を決める

出典:PIXTA
内定式での挨拶や自己紹介は、代表者ではなく1人1人が行うことがあるため、自分もやるものだと思って準備しておく必要があります。
初めて会う人が多い中での挨拶となるため、自身の第一印象を決める挨拶だということを理解しておきましょう。
また、挨拶を行う目的として、自身のことを相手に知ってもらうための挨拶であるということは第一にありますが、人前に立って仕事への想いを話すことで、社会人としての自覚を持つということも内定式で挨拶をする目的の1つとなります。
挨拶や自己紹介は「話す時間」「話す内容」「話し方」によって、与える印象が異なります。
挨拶や自己紹介に慣れていない場合は、参考にしてみてください。
話す時間
挨拶や自己紹介をする時間の目安は、1分程度にしましょう。
とくに新入社員が多い場合は、1人1人の時間が長いことで、聞いている側も飽きてしまい、重要なことが分からない、結局誰が誰なのか分からない、という状況になるおそれがあります。
反対に、時間が短すぎることも避けましょう。
伝えたい情報が少なすぎてしまうと、どんな人物でどんなことに興味があるのかなどが分からず、先輩社員や同期社員との仲を深めることも難しくなってしまいます。
印象を残し、覚えてもらうためには、話す時間を1分程度にまとめましょう。
話す内容
挨拶や自己紹介で話す内容は、氏名や出身大学などの基本的な自己紹介に加えて、学生時代やプライベート面である部活やサークル、趣味などを盛り込み、自分がどのような人物でどんなことをやってきたのか、ということが分かる内容を話しましょう。
内定式に関わらず、話している相手と同じ「部活」「サークル」「趣味」などの共通点があれば、話すきっかけに繋がり、仲を深めるきっかけとなります。
そして、社長や役員が出席する大事な式であるため、「志望動機」「入社後の抱負」「意気込み」を忘れずに盛り込みましょう。
採用して正解だった、今後期待が持てる、と思ってもらえるよう社長に対してのアピールも大切です。
話すテーマによって相手がどんな印象を受けるのか、下記表を参考に自身に合うトークテーマを選び、盛り込みましょう。
【挨拶や自己紹介の基本】
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【共通点を見つけ、話すきっかけに繋がる】
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【その人の人間性が見える】
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【社長・役員・社員の気持ちをひきやすい】
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【面白さや個性がある】
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【入社への熱意を感じる】
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話し方
挨拶や自己紹介をする際は、原則としてマイクの前に立って行います。
その際に、マイクに近づきすぎると、声がこもってしまい、何を話しているのか聞き取りにくくなってしまいます。
マイクと口の距離は、拳一つ分を目安に間隔を空けて話しましょう。
そして、話す内容の1文が長くならないように気をつけましょう。
1文が長く、続けて読んでしまうと、聞いている側は理解するまでに時間がかかります。
余計な文章は入れず、文と文の間に一呼吸入れる気持ちで話すようにしましょう。
話し方は、自分が思っている間隔と相手が受け取る間隔で異なるため、スマホで自身の姿を撮影し、練習してみるのも良いでしょう。
好印象を残すためのポイント

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企業や社風などによって異なりますが、好印象を残す挨拶にするためのポイントをいくつか紹介するので、好印象を残したいと考えている人は参考にしてみてください。
【好印象を残すためのポイント】
- 表情を豊かに明るくはっきりと話す
- リラックスした状態で相手がいることを意識して話す
- 話をする場面に応じた敬語を使う
- 自分らしさを出したトークテーマにする
- ポジティブかつ親しみのある内容にまとめる
表情を豊かに明るくはっきりと話す
笑顔が無く、ボソボソと話していると、「話しかけにくい」「怖い」「暗い」という印象を与えてしまうおそれがあります。
これは挨拶や自己紹介だけではなく、入社後にお客様に対して挨拶をする際にも気をつけるポイントにもなります。
誰かに対して話をする際は、話の内容にもよりますが、笑顔を意識し、表情が暗くならないことが重要であり、伝えたい内容をはっきりと話すことにより、相手にも伝わりやすくなります。
表情や話し方で第一印象は変わる場合があるため、内定式での挨拶や自己紹介では笑顔、そしてはっきりと話をすることで、明るく、爽やかという印象を与えられる可能性があります。
リラックスした状態で相手がいることを意識して話す
緊張で表情が固い、文章に強弱が無く棒読み、という状態は、内容が頭に入りにくい原因の1つです。
印象が薄れてしまったり、暗い人だと思われてしまい、相手にマイナスイメージを与えてしまいます。
挨拶や自己紹介をする際は、肩の力を抜き、リラックスした状態でできるようにしましょう。
力が入っていると感じた場合は、焦らず深呼吸をすることで落ち着いて話すことができます。
また、相手が目の前にいることを意識して話すことがポイントです。
自身のことを相手に伝えるということを意識すると、自然と話し方に強弱が付き、目線も下げずに前を向いて話すことができます。
相手の目を見ると緊張してしまうという場合は、相手の眉毛やおでこを見るようにし、緊張を抑えましょう。
話をする場面に応じた敬語使う
内定式は企業の大事な式典であり、社長や役員も参加するビジネスの場です。
友達と話をする時のようなタメ口は避け、敬語の使い方には気をつけましょう。
敬語を意識するあまり、二重敬語や不要な文字など、変な敬語を使ってしまうこともあります。
話し方や敬語は、社会人として学んでいくことの1つでもあるため、その第一歩として、挨拶時の文面が合っているのかも確認しておきましょう。
自分らしさを出したトークテーマにする
ネットに載っている例文や定型文を使った挨拶をしても、印象には残りにくく、挨拶の順番が最後の方であれば、聞いている人も飽きてしまう可能性があります。
だからと言って、身だしなみで自分らしさを出すことはNGです。
自身の印象を残し、興味を持ってもらうためには、自身にしかないエピソードやトークテーマで挨拶をすることです。
個性がなく、他の人と重なるのを避けたい場合には、「特技」「バイト」「あだ名」など、トークテーマを追加・変更、もしくは事柄についてのエピソードを話し、自分らしさのある挨拶を行うと良いでしょう。
他の人とは異なる個性のある挨拶や自己紹介は、聞いている人の興味を引きつけることができ、印象を残すためのポイントです。
ポジティブかつ親しみのある内容にまとめる
業務や人間関係を上手にやっていけるのか、という不安を挨拶時に話すことはNGです。
そして自身のネガティブな部分、マイナスイメージに繋がる事柄にも気をつけましょう。
新入社員は、新しい生活が始まる時であり、未来や将来のある清々しい存在、というイメージがあります。
その言葉に当てはまるように、前向きかつポジティブな挨拶や自己紹介をすることで、社長や役員は好印象を受けます。
また、個性のある内容にしようとし、身内や共通の趣味を持つ人にしか分からない内容にならないよう、気をつけましょう。
とくに、ある界隈の会話の中では普通に使われている言葉でも、周りの人は知らないということがあります。聞いている人全てが分かる内容になっているかを、第三者に聞いてもらい、意見を聞くようにしましょう。
挨拶や自己紹介時の注意点

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「話す時間」「話す内容」「話し方」について解説しましたが、注意しなければならない点も併せて把握しておきましょう。
企業や社風などによって異なる場合があり、これらはあくまで一例です。挨拶や自己紹介を考える前に一度、それぞれの項目を参考にしてみてください。
時間がオーバーしないこと
内定式での挨拶や自己紹介で話す時間の目安は、1分程度です。
長々と話してしまうことで、その後に話をする人、式のプログラム、参加している人、色々な所に迷惑がかかってしまうおそれがあります。
たとえ1分のオーバーだとしても、30人の新入社員が1人1分のオーバーをすれば、30分のオーバーとなってしまう可能性も考えられます。
相手の反応が良く、挨拶が順調に進んでいき、予定していない内容を話してしまうことがないよう、練習時に時間を測り、挨拶の準備をしておくようにしましょう。
自慢話にならないようにすること
印象を残そう、個性を出そう、という気持ちがあるがあまり、自慢話になってしまうことも失敗してしまう例の1つです。
たとえば、入社のきっかけを話す際に、「3社から内定を受けたが、この会社に選んだ」という話を聞いて、「この会社を選んでくれた」と喜ぶ人も中にはいるかもしれませんが、同じ新入社員からしたら、嫌味や自慢と捉えられるおそれがあります。
また、部活動や学生時代に頑張ってきたことを話す際、入賞経験を話すことも避けましょう。
相手によっては自慢話に聞こえる可能性もあります。
内定式での挨拶は、謙虚な姿勢で望み、先輩社員や同期社員と仲を深めることが大切であり、その後の会話の中で質問をされたら答える、という形を取るようにしましょう。
内定式で好印象を残す挨拶の例文
好印象を残す挨拶や自己紹介の例文をいくつか紹介します。
相手に対してどのように思ってもらいたいか、自身の第一印象を決める大切な部分です。
挨拶の内容が決まった後は、実際に時間を測り、自分の姿を撮影することや、第三者に聞いてもらうなどの準備をしておきましょう。
初めまして。〇〇大学〇〇学部、〇〇 〇〇と申します。 本日は素晴らしい式を開催していただき、嬉しく思います。 私は〇年間、体操を続けてきました。その中で、チームの皆と協力し、上を目指すこと、1人で頑張るのではなく、周りの意見を聞いて行動することの大切さを学びました。スポーツが好きなので、今でも時間があったら身体を動かすようにしています。 〇年間の体操生活で学んだ、協力して1つの目標に取り組むことを忘れずに、入社後は色々な方と関わり、自分の知らない世界を知り、1日でも早く、会社、先輩方の戦力になれるよう、頑張ります。 これからどうぞよろしくお願いいたします。 |
初めまして。本日は素晴らしい式を開催していただき、心より嬉しく思います。 〇〇大学〇〇学部、〇〇 〇〇と申します。 私の趣味は、国内、国外問わず、行ったことのない場所へ行き、地域の人々と接し、風景や特徴を写真に納めることです。地域の人々とコミュニケーションをとり、仲良くなることは、私の特技でもあります。 〇〇に行った時に目にした、建物が印象的で、感動したことを今でも覚えています。言葉がなくても、目にしたものを見て、誰かに感動を与えられる人材になれるよう、頑張りたいと思います。 そして、皆さんと一緒に働けることに感謝し、楽しみにしています。 どうぞよろしくお願いいたします。 |
初めまして。〇〇大学〇〇学部、〇〇 〇〇と申します。 本日は内定式を開催していただき、心より感謝申し上げます。 私の名前は文字数が多く、呼びづらいため、長年あだ名で呼ばれてきました。 〇〇に似ているという理由から、付いたあだ名は〇〇です。皆様にも気軽にあだ名で呼んでもらえるよう、入社後は精一杯頑張ります。 そして、御社が創っている〇〇に興味を持ち、いつか自分も興味を持ってもらえる業務に携われるよう、気持ちを強く持ち、頑張りたいと思っています。 未熟ではありますが、先輩方、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。 |
まとめ
今回は、内定式での挨拶や自己紹介について解説しました。
内定式は、社会人になる自覚を持つための大事な式典であり、新入社員のことを考えて会社が開催しているという目的も把握しておくことが大切です。
好印象を残す挨拶にするためには、表情を豊かにはっきり話すこと、自分らしさを出せる内容にすること、などのポイントを押さえ、決められた時間内で終わりにできるよう、事前に準備しておきましょう。