新入社員歓迎会の心得〜今どきのマナーと注意点〜

2024/5/30

2024/05/30

新入社員歓迎会は、企業によっては入社や配属時に開催され、規模や形態も様々であるため、どのようなマナーがあり、どのようなことに注意すべきか、不安になりますよね。

多い場合には、入社時にはグループ全体と会社全体、配属時には事業部、部署、チームと単位ごとに開催されるので、連続すると「もう新入社員歓迎会はお腹いっぱい、行きたくない」と思う方もいるかもしれません。

パンデミックの前と後とで世の中が変わったように、新入社員に求められる今どきのマナーも、気を付けるべき注意点も変わっています。

また、学生気分のままに参加し、ハラスメントにあたる言動をしないように注意が必要です。

当記事では、新入社員向けに「新入社員歓迎会」の意味と目的をおさえてから、新入社員歓迎会の前と最中と後のフェーズごとのマナーと注意点について解説します。

なお、当記事で解説するマナーはすべて「新入社員本人が必要だと思った場合に自発的に行うべき心得」としてご紹介します。

先輩社員が新入社員、あるいは新入社員が同期の新入社員に対して、新入社員歓迎会のマナーを押し付けて強制すると、パワハラやアルハラなどのハラスメントに該当する可能性があるので注意しましょう。

新入社員歓迎会の意味と目的

新入社員歓迎会とは「新入社員の歓迎」という趣旨で開かれる、会食を伴う社員交流会のことです。 

一般的には、日本企業の新入社員が入社する4月、または新入社員が配属される時期に、定時退社後の飲み会として開催されます。

ただし、企業によって開催時期や規模、形態も様々で、就業中の全社パーティーとして、あるいはお昼の休憩時間中のウェルカムランチとして、あるいはオンラインのリモート開催をする例も見られます。

関連記事:コロナで歓迎会はどうする?できない場合の工夫と代替え案

【新入社員歓迎会の例と趣旨】

新入社員歓迎会の具体例

開催の趣旨

全グループ会社の新入社員と関係者をパーティー会場に集め、新入社員歓迎会を開催

一般的に「入社式」と呼ばれる、セレモニーの側面が強い。入社直後、新入社員に対して企業理念やビジョンの共有を行う。入社式の後に新入社員歓迎会を開催し、先輩社員との親睦の場を別に設けることもある。

全社員が参加するパーティーとして新入社員歓迎会を開催

事業部、部署、チーム単位での飲み会またはウェルカムランチを開催

*リモート飲み会やリモートランチ含む

仕事仲間になる新入社員のお披露目の場。配属直後、新入社員と先輩社員の親睦を深める。

 どの形態でも、新入社員歓迎会の基本の流れは共通です。

【新入社員歓迎会の基本の流れ】

  • 1) 開会の挨拶(司会)
  • 2) 新入社員に対してのお祝いの言葉(企業のトップなど、会における偉い立場の方)
  • 3) 乾杯の挨拶
  • 4) 会食・歓談(場合によっては余興のゲームやグループワーク)
  • 5) 新人社員の挨拶(代表者1名、規模によっては全員)
  • 6) 締めの挨拶(先輩社員による歓迎の挨拶)
  • 7) 閉会の挨拶(司会)

なお、開催規模や形態によって、2367は同じ人になって短縮されるパターン、26は複数人になって拡大されるパターンなどがあります。

新入社員歓迎会に参加する前のマナーと注意点

新入社員歓迎会に求められるマナーや注意点は、参加する前からあります。 

  • 新入社員歓迎会の服装を選んでおく
  • 新入社員歓迎会の挨拶を考えておく
  • 新入社員歓迎会の欠席を申し出るべきケースを知っておく

新入社員歓迎会の服装を選んでおく

新入社員歓迎会のためだけに急いで新しく服を用意する必要はありませんが、前日になってあたふたしないよう、ドレスコードにあわせた服装を選んでおきましょう。

就業中、あるいは定時後に開催される新入社員歓迎会であれば、新入社員はリクルートスーツやフレッシャーズスーツなどを選んで「ビジネスフォーマル」を心がけましょう。

就職活動時の面接と同じスタンスで清潔感のある身だしなみを心がけ、髪型は顔周りがすっきり見えるようにし、靴やカバンも落ち着いた色合いのものを選びましょう。

【新入生歓迎会に出席する新入社員のビジネスフォーマルの例】

 

女性

男性

コーディネート例

新入生歓迎会 ビジネスフォーマル 女性 新入社員歓迎会 ビジネスフォーマル 男性

服装

ブラック・ネイビー・ダークグレーなど落ち着いた色合いのリクルートスーツやフレッシャーズスーツ

*白いシャツは必須(男性はネクタイも必須)

*女性はスカートでもパンツでも可、肌色ストッキング着用必須

*男性はミドル丈の靴下、黒または靴と同系色の暗めの色に

髪型

落ち着いた色合い、顔周りがすっきり見えるようにまとめる

ブラック・ネイビー・ダークグレーなど落ち着いた色合い

カバン

ブラック・ネイビー・ダークグレーなど落ち着いた色合い、A4サイズの書類が入る自立型

新入社員歓迎会の服装の指定が「私服」とある場合は「ビジネスカジュアル」のドレスコードを求められています。

「ビジネスフォーマル」はセットアップで上下を同色に揃えることでフォーマル感を出しているため、ジャケットの下にあるトップスやボトムスを別色に変えるだけで「ビジネスカジュアル」にできます。

例えばビジネスフォーマルのセットアップスーツから着崩すなら、ジャケットはそのまま残し、白いシャツをえりのないトップスに、ボトムスはベージュのチノパンに変えましょう。

なお、髪型やカバン、靴はビジネスフォーマルと同じスタンスで、就職活動時に使っていたものを着用して問題ありません。

【新入生歓迎会に出席する新入社員のビジネスカジュアルの例】

 

女性

男性

コーディネート例

新入社員歓迎会 ビジネスカジュアル 女性 新入社員歓迎会 ビジネスカジュアル 男性

服装

ジャケットは必須

白シャツ以外でカジュアルすぎないトップス(カラーシャツ、えりのないトップスなど)

ジャケットと別色のスカート、パンツなどのボトムス、またはワンピース

*スカートは広がりすぎないシルエットで、膝を隠す長さのミディ丈〜ミモレ丈を推奨

ジャケットは必須

白シャツ以外でカジュアルすぎないトップス(カラーシャツ、えりのないトップスなど)

ジャケットと別色のスラックスなどのボトムス

*ネクタイは不要

*シャツのトップスの場合、ボトムスに裾をインが原則

髪型

落ち着いた色合い、顔周りがすっきり見えるようにまとめる

ブラック/ネイビー/ダークグレー/ホワイト/ベージュ/ブラウンなど、ベーシックな落ち着いた色合い

カバン

ブラック/ネイビー/ダークグレー/ホワイト/ベージュ/ブラウンなど、ベーシックな落ち着いた色合い

A4サイズの書類が入る自立型

*靴と色を合わせるとまとまりやすい

ちなみに、企業風土によってはビジネスカジュアルとしてTシャツやスウェット、デニム、レザーなどの素材も許されていますが、新入社員が歓迎会で着用するとカジュアルすぎてよくない印象を与える可能性があります。

新入社員歓迎会に参加する新入社員なら、ビジネススーツの上下の組み合わせを変える「色変え」でカジュアルダウンするのが無難です。

なお、もし新入社員歓迎会が就業日以外、またはリモート開催である場合や、服装の「指定なし」の場合、同様に「ビジネスカジュアル」を求められていると考えてよいでしょう。

新入社員歓迎会の挨拶を考えておく

新入社員歓迎会で挨拶を行う場合、前もって新入社員に挨拶のスピーチの打診があるはずなので、参加する新入社員の人数から持ち時間を割り出し、自己紹介を兼ねた挨拶のスピーチを考えましょう。

新入社員代表として一人だけスピーチを行う場合、通常、人事担当者が予め原稿を用意し、練習することになります。

「元気に、口角をあげた笑顔で周りを見渡しながら、一所懸命に話している」という姿勢をみせられるようにしましょう。

挨拶の内容は「自分の趣味や好きなこと、興味のある分野の話」をして、その後で話が盛り上がるフックになる話題を提供できるとよいでしょう。

新入社員歓迎会でのスピーチについて悩んでいる方はポイントと例文がある関連記事をご覧ください。

関連記事:歓迎会での新入社員の挨拶のポイントと例文

新入社員歓迎会の最中のマナーと注意点

新入社員歓迎会の最中、気をつけたいマナーや注意点を解説します。

  • マナーは参考程度に
  • 新入社員歓迎会の歓談中の話題は選ぶ
  • 新入社員歓迎会の飲酒は酔わない程度に留める
  • 社風や宴会文化よりもコンプライアンスが優先

マナーは参考程度に

一般的に、新入社員歓迎会など会食の席のマナーとして次の行為が推奨されますが、ケースバイケースなので、参考程度に留めましょう。

  • 新入社員は下座に座る
  • 新入社員は座席につく前に先輩社員からコートや背広を預かる
  • 乾杯してコップを合わせるとき、先輩社員のコップより位置を低く当てる
  • 先輩社員が食べ始めてから食事に手をつける
  • 大皿料理の場合は取り分ける
  • 飲み物をついでもらう場合、新入社員は両手でコップを持つ
  • 先輩社員のコップが空になったらお酌をする
  • 閉会後は先輩社員が立ってから席を立つ

    会の主役であるはずの新入社員が「下座」につくのは一部の企業の慣習によるところが大きいので、座るべき席については幹事の社員の案内・指示に従いましょう。 

    なお、企業によっては感染対策のガイドラインなどの関係で、自身のコートや背広を他人に手渡す行為、乾杯でコップ同士を合わせる行為、他人の料理を取り分ける行為、お酌をする/される行為を「非推奨」あるいは「禁止」している可能性があります。

    世の中が変わればマナーも変わるものなので、昔は「気が利く」とされた好意的に見られた行動が、今も未来もすべての人に同じように評価されるとは限りません。

    どうしてもやりたい場合、幹事の社員に確認をとるなどしたうえで、行動する前に目の前の相手に対して「○○してもよいでしょうか?」と一言、声をかけてから行いましょう。 

    他にも、コップや箸、おしぼりなどの共用はしない、回し飲みはしない、などの最低限の感染対策は行った方がいいでしょう。

    また、自分で自発的に行う場合は問題ありませんが、「これが酒の席でのマナーだからやるべきだ」と他人に強要するのはアルコールハラスメントの一種とみなされる危険性があるため、同期の新入社員同士であっても強要しないようにしてください。

    新入社員歓迎会の歓談中の話題は選ぶ

    新入社員歓迎会の歓談中は、先輩社員からいろいろと聞かれても問題ない話題を提供しましょう。 

    【差し障りのない話題の例】

    • 最近行って楽しんだイベントや旅行先
    • 最近はまっているもの
    • 特技や趣味
    • 学生時代に熱中したこと

    新入社員側から話題を提供した方がいいのは、先輩社員からは話題は振りにくい事情があるからです。

    先輩社員が新入社員に対して私的に過度に立ち入った発言を行うと、ケースによっては優越的な立場を利用したパワーハラスメント(パワハラ)とみなされる危険性があるため、話題選びには苦慮するものと考えられます。

    特に判断力が落ちている酒の席では問題発言を引き出しやすいため、ハラスメントにつながりやすい話題提供は避けましょう。

    新入社員側から自身の恋人や配偶者、その有無に関する話題を振ると、「○○さんは美人」・「○○さんはまだ結婚していない」など、他の社員へのセクシャルハラスメント(セクハラ)の発言につながりやすいため、避けましょう。

    新入社員歓迎会の飲酒は酔わない程度に留める

    飲み会タイプの新入社員歓迎会は、地位などの礼儀作法を取り払らって楽しむ「無礼講」と言われる場合でも、酔って判断力が低下するので、失礼な物言いをしてしまわないよう、飲酒は「酔わない程度」に留めましょう。

    アルコールが体質的にダメな方、飲めない事情がある方はその旨を伝えましょう。

    無理に酒を飲ませる行為はアルコールハラスメント(アルハラ)にあたるため、良識的な企業に勤める社員が飲酒を強要してくることはありません。

    社風や宴会文化よりもコンプライアンスが優先

    業務外でもハラスメントは起こり得るため、自身が発言しないことはもちろん、先輩社員によるハラスメント発言には同調しないように自衛する必要があります。

    事業主(会社のトップ)は会社と社員間、社員同士で起こりうるハラスメント防止と是正を行う法的義務があり、会社には必ず、社員からの相談を受けるための窓口が開設されています。

    新入社員歓迎会の中で先輩社員の言動でモヤモヤすることがあった場合、相談してもよいでしょう。 

    参照: 令和2年 労働施策総合推進法の改正 (パワハラ防止対策義務化)についてPDF)|厚生労働省

    新入社員歓迎会開催後のマナーと注意点

    新入社員歓迎会の翌日、次の分類で先輩社員に御礼を伝えましょう。

    • 幹事をした先輩社員
    • 参加した先輩社員
    • 幹部社員(お祝いの言葉、乾杯の挨拶、締めの挨拶をした各人)
    • 新入社員歓迎会の費用を多く出した幹部社員

    会社によって新入社員歓迎会の御礼の伝え方について推奨される方法が異なるため、歓迎会の幹事をした方に口頭で御礼を申し上げた後で「どのように御礼を伝えるべきか」を相談しましょう。

    参加した先輩社員にはグループ単位で一斉に連絡で御礼を伝えるので問題ありませんが、挨拶を担当した方、費用を多く出した方など幹部社員に対してはそれぞれに個別に御礼を伝える方がより丁寧な対応となります。

    同じフロアで会えるなら対面で御礼を伝えるのが一番ですが、翌日の早い段階で会えない場合、メールやチャットなど、通常の業務で使っているコミュニケーションツールで御礼を伝えましょう。

    なお、新入社員が複数いる場合、個々に御礼を伝えるのは相手の負担になるため、1名が代表してお礼の連絡をするのがよいでしょう。

    新入社員歓迎会に関するよくある質問(FAQ)

    新入社員歓迎会に関するよくある質問について回答します。

    • Q1.「行きたくない」と新入社員が歓迎会の出席を断れる?
    • Q2. 新入社員歓迎会で欠席すると人事評価が下がる?
    • Q3. 新入社員歓迎会の欠席を申し出るべきケースはある?
    • Q4. 新入社員歓迎会で新入社員は挨拶のスピーチを必ずする?
    • Q5. 新入社員は歓迎会のお金を包む必要はある?
    • Q6. 新入社員歓迎会で新入社員は余興を求められる?

    Q1.「行きたくない」と新入社員が歓迎会の出席を断れる?

    就業中に行う新入社員歓迎会は、企業理念やビジョンの共有を行うセレモニー的な側面が強く、就業時間内であるため体調不良など早退や欠勤に繋がる理由がない限り参加が必要でしょう。

    ただし、新入社員歓迎会が定時後に設定されている場合、企業は新入社員の参加を強制できないため、参加は任意と案内されます。

    入社式の直後、かつ新入社員が大人数いるような新入社員歓迎会の場合、配属もまだ決まっていない段階と考えられるため、他に参加予定の新入社員がいるのであれば「行きたくない」と参加を断ることができます。

    定時後に時間を拘束される飲み会に抵抗がある場合は、「せっかくなら飲み会に来づらい方とも交流させていただきたいです」・「美味しいランチのお店が知りたいです」といった理由でウェルカムランチを提案するなども有効です。

    Q2.新入社員歓迎会で欠席すると人事評価が下がる?

    結論から言えば、新入社員歓迎会で新入社員が欠席しても、原則、人事評価に影響することはありません。

    企業の人事評価は、就業規則などの社内規程で定められており、その基準以外で人事評価を行うと違法になります。通常、人事評価基準は就業中の社員の振る舞いに限定されたものであり、業務外の社員の行いは対象外です。

    そのため、就業中の新入社員歓迎会を欠席した場合は、欠席がやむを得ない事情でない限りは「正当な理由のない業務命令違反」となり人事評価に影響します。

    一方、定時後に開催する業務外の新入社員歓迎会、つまり、業務外の行動については人事評価基準に含まれないため、欠席しても人事評価に影響しないものです。

    Q3.新入社員歓迎会の欠席を申し出るべきケースはある?

    新入社員歓迎会に出た方がよい新入社員があえて欠席を申し出るべき、やむを得ないケースは2つあります。

    ひとつは身内の不幸です。

    就業規則などの社内規程で定めてある場合、父母、祖父母、兄弟姉妹、配偶者など親族などが死亡した場合に忌引き休暇を取得できます。

    当事者の心情を鑑みれば、忌引きよりも新入社員歓迎会の出席を優先するような判断はなされないはずなので、事実がわかった時点ですぐに人事担当または上司に相談しましょう。

    もうひとつは体調不良です。 

    企業はクラスター発生によって業務が滞らないよう、感染予防対策に心を砕いており、体調不良者がいる中で大人数の会食を行うことを推奨しません。

    企業によっては、社員同士や関係者を含めた会食の場などの振る舞いなど、感染予防対策のガイドラインが定められているため、自身に感染症が疑われる症状が出た場合、すぐに人事担当または上司に相談しましょう。

    体調に違和感がある中で無理して新入社員歓迎会に出席して社内に感染を広げた場合、人事評価が下がることはないでしょうが、肩身の狭い思いをすることになります。

    Q4.新入社員歓迎会で新入社員は挨拶のスピーチを必ずする

    新入社員歓迎会で「新入社員による挨拶」は必ずありますが、すべての新入社員がスピーチをすることになるとは限りません。 

    就業中に行う新入社員歓迎会は、セレモニーとして新入社員の代表者がスピーチを行う傾向があるため、前もって打診されていない方は挨拶のスピーチをすることはありません。

    ただし、事業部や部署、チーム単位の小規模の新入社員歓迎会の場合、新入社員は自己紹介を兼ねた挨拶のスピーチを求められると思ってよいでしょう。

    新入社員歓迎会の挨拶のスピーチが必要な場合、前もって当人にスピーチの用意をするように打診されます。当日いきなり「新入社員として挨拶のスピーチをするように」と言われる展開はありませんので、安心してください。

    Q5.新入社員は歓迎会のお金を包む必要はある?

    結論から言うと、原則、新入社員歓迎会で新入社員が、会費の支払いのために「寸志」などの名目でお金を包んで渡す必要はありません。

    一般的には、歓送迎会の主賓がお金を出すことはありません。新入社員歓迎会のためのお金をそっと渡すことは失礼にあたる可能性があるため注意しましょう。

    ただし、企業文化や事情によっては「業務外の飲み会で参加者が少ない」など会費の一部またはすべてを主賓に支払ってもらうケースもあります(その場合、会の出欠確認のときに幹事の先輩社員から参加費の支払いの話が出ます)。

    なお、業務外の飲み会タイプの新入社員歓迎会の場合、企業によっては福利厚生として歓迎会の費用が補助される、など社員の交流促進施策があるケースもあります。

    企業として費用補助がないケースでは、新入社員歓迎会のために役員や幹部社員、欠席予定の先輩社員などが身銭を切って費用を一部負担しているケースもあり、その場合、幹事が「開会の挨拶」のときに該当する役員や幹部社員の名前を挙げる場面があります。

    Q6.新入社員歓迎会で新入社員は余興を求められる?

    新入社員歓迎会の主賓(会の主役、ゲスト)である新入社員に対し、急に一発芸の出し物のような余興を求められることはありません。

    新入社員歓迎会の余興がある場合、就業中の開催であれば新入社員の研修目的のグループワーク、定義退社後の開催であれば親睦を深めるゲームが入ります。

    司会から余興について説明されるので、当日の指示に従えば準備の必要なく行えるでしょう。

    まとめ

    ここまで新入社員歓迎会のマナーや注意点を、開催前・最中・開催後のそれぞれのフェーズごとに解説しました。

    繰り返しになりますが、解説したマナーはすべて「新入社員本人が必要だと思った場合に自発的に行うべき心得」であり、他者にマナーを強要するとハラスメントになる可能性がある点、くれぐれもご注意ください。

    世の中の常識と時と場所が変わればマナーも変わるため、すべての方に好かれ、評価される「正解の振る舞い」はありません。

    ただし、先輩社員に「こうした方がいいですか?」とわからなければ聞く姿勢は、どの新入社員にもきっと求められているでしょう。

    また、一番大事なことは「新入社員歓迎会を楽しむこと」で、どの先輩社員にも共通するのは歓迎の気持ちです。

    解説した今どきのマナーや注意点は参考までに留め、新入社員歓迎会を楽しみましょう!