展示会のお礼をメールで送る場合の注意点や例文について
2019/11/15
2019/12/02
自社の商品を知っていただく機会として重要な展示会ですが、展示会には多くの企業が集まり、自社を宣伝するためには逃したくないイベントの一つでもあります。また、展示会の来場者が自社ブースに足を運んでくれた際には、お礼としてメールを送ることが礼儀だとされています。
自社ブースに足を運んでくれたという事は、新たな顧客になる可能性を十分に秘めています。このチャンスを逃さないためにもお礼メールでは失敗をしないようにしなくてはいけません。
今回は、展示会で自社に興味を持って下さった方々へのお礼メールでの注意点や例文、またお礼メールを送るメリット等をご説明していきます。
Contents
展示会のお礼をメールで送ることのメリット
展示会で自社ブースに足を運んでくれたとしても、数多くある企業の中の一つでしかありません。来場者は色々なブースを見学し、そこで名刺交換等も行われます。自然と1社1社の印象も軽減してくることは想像できるかと思います。そうならないためにも、展示会後のお礼メールで再度思い出してもらうきっかけとなるのです。
また、メールを送ることで自社を思い出し、その後のやり取りによっては新たな顧客となる可能性も高まります。来場者は送られてきたメールを見て、「どんな会社・どんな商品だったっけ?」という疑問を持つ方が大半です。疑問や関心を持った場合には、自然と会社のHPを調べたり商品を調べたり、自社を思い出そうとしてくれます。その中で気に入った商品があれば問い合わせにも繋がってきます。
HPの閲覧や商品のお問い合わせは、確実に顧客へと繋がるわけではないため、小さなことかもしれませんが、お礼メール1つで顧客を増やすためのステップを踏むことができるのです。
展示会のお礼をメールで送る際の注意点
メールの文面や内容
メールの文面が過度な商品宣伝のように商品を売り込むようなメールにならないように気を付けましょう。展示会の来場者の目的は、本当に必要な商品を探しに足を運ぶ方もいれば、同じ業界の現状調査等が目的で足を運ぶ方など様々です。本当に探している商品を見に来た方ならまだしも、現状調査が目的で足を運んでいる方からしたら、展示会後に商品の宣伝をされても良い気持ちにはなりません。
一番大切なことは自社ブースに足を運んでくれたことに対してお礼を伝えるという事です。本当に必要な商品を探している方でも、現時点では興味がない、ということも考えられます。その場合も加味し、商品の宣伝ではなく、今後商品が必要となった時に相談しやすいと感じてもらえる関係性を作り上げておくことも重要です。
メールを送るタイミング
お礼をメールで送るタイミングですが、多くの企業は翌日に送ることが多く、それに合わせて自社も展示会の翌日に送ろうと考える方も多いようですが、それは良いとは言えません。なぜならば、自社ブースに足を運んでくれた来場者は、他にも企業のブースを回り、そこでも自社同様に名刺交換を行います。その数は数十社を超えることもほとんどです。その数十社と同じタイミングでお礼メールを送っても、印象が薄れてしまう可能性や送ったメールが埋もれてしまう可能性も大いにあります。
お礼メールを送るタイミングは早ければ早いほど良く、一番望ましいのは、展示会当日に送る事です。展示会後の帰りの電車等でメールを開いたら届いている、帰社後にメールを開いたら届いている、ということを想定して送ります。来場者に自社を印象付けるには、どんな企業よりも早く、一番にメールを送る事なのです。
展示会のお礼をメールで作成する際のポイント
顧客になる可能性の程度に合わせたメール内容にする
自社ブースに足を運んでくれた方の中には、15分滞在をし、いくつかの質問を受けた後に名刺交換をした方もいれば、5分程度の滞在で名刺交換をした方などがいるかと思います。同じ来場者であっても、顧客になる可能性が高い来場者と低い来場者に同じメールを送っても効果は薄れてしまいます。
顧客になる可能性の程度は、自社ブースでの来場者の様子(滞在時間や質問等での商品への興味具合)を見ていたら、ある程度は判断できます。顧客になる可能性が高い場合には、今後の取引に繋がりやすいことを意識したメールを、顧客になる可能性が低い場合には、長い目で見て今後のための良い関係性を作ることを意識したメールを作成しましょう。
展示会で紹介した商品の簡単な説明やURL
展示会で商品のチラシ等を配布したとしても、他企業のチラシとまとめて手持ちの荷物の中にしまわれてしまう事が多く、メールの内容に会社名や商品名を記載しても、ピンと来ないことも考えられます。
たとえ商品に興味がない来場者や、顧客になる可能性が低い来場者であっても、展示会でどんな商品を紹介していた企業なのかが分かるような説明や商品のURLを記載しておくことは、親切でもあるため、「自社では下記商品を展示し、ご紹介させていただきました。(URL)」のように記載しましょう。
URLでなくても、商品の写真やブースの写真等、自社がどんな展示をしていたのかが分かるようなメールになることが望ましいです。
来場者が求めている商品のみを紹介する
顧客になる可能性が高い来場者であっても、必要としていない商品の紹介を受けても効果は軽減してしまいます。「顧客になる可能性が高いから、自社の他商品も合わせて紹介してみよう」というように欲張ってしまってはいけません。来場者からの質問や問い合わせがない限りは、他商品の情報を入れ込むのではなく、本当に求めている商品のみを簡単に紹介するようにしてください。
顧客になる可能性が低い来場者に対してのメールでは、商品の紹介をするのではなく、商品にまつわる情報(選び方や商品の同業界の最新情報等)を入れた内容となるようにしましょう。
文章全体が長くならないようにシンプルにまとめる
展示会後のメールということもあり、長く書かれた文章を見るのは疲れてしまいます。展示会で、ある程度の自社紹介や商品説明ができているのであれば、必要のない情報は避け、あくまでお礼メールだという事を考えて作成しましょう。
メールに記載する最低限の事柄としては、下記の「4.展示会のお礼メールの例文」を参考にしてください。
また、顧客になる可能性が高い来場者に送るメールに記載する「取引につなげるための内容」については、来場者が取引をしたくてもどうしたらいいのか、と困らないためにも、自社サイトへの誘導や申込フォーム、打ち合わせの候補日等、次につながる誘導を記載することを忘れないようにしましょう。
配信を希望する場合のリンクを添付する
全体の流れが定まった最後に、今後の自社での最新情報や同業界の商品動向等のメール配信を希望するかどうかのリンクを添付するのも良いでしょう。現在は商品に興味がなくてもいずれ必要となった際や、商品に興味があっても新たな商品やその業界の商品動向等が気になる方にとっては、自分から調べなくてもメール配信をしてくれることに有難さを感じます。
お礼メールの最後に、自社ではメール配信をしていることや配信内容等の説明を簡潔に加え、配信を希望する場合のリンクを添付するのも良いでしょう。
展示会のお礼メールの例文
顧客になる可能性が高い場合
顧客になる可能性が高い来場者へ送るお礼メールの場合は、全企業への一斉送信ではなく個別に送っている、という事が伝わるような内容を作成するようにしましょう。具体的には、自社ブースで受けた質問内容にまつわる話やブースで交わした会話を取り入れることがポイントです。
〈件名:〇〇様 【〇△□展示会】ご来場のお礼〉
―――――――――― 株式会社〇〇〇 〇〇様
このたびは、本日の【〇△□展示会】にて大変お世話になりました。 〈株式会社××〉のブースにてご案内いたしました株式会社××の××と申します。 本日はお忙しい中、当社の展示ブースにお立ち寄りいただきましたこと、感謝申し上げます。
当社のブースでは下記商品のご案内をさせていただきました。 〈【〇△□展示会】当社ブース展示商品一覧〉 ①製品名:××××× 商品説明:URLや写真 ②製品名:××××× 商品説明:URLや写真
貴社のお悩みである〇〇や疑問点〇〇などをお伺いすることができたことは、当社にとってもうれしく感謝申し上げます。 上記商品は××という特徴があるため、貴社のお悩みである〇〇を解決する一つとなるよう、再度ご案内の機会をいただけますと幸いです。 また、ご質問やご要望などがございましたら、このメールにご返信いただければと思います。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。 ―――――――――― 株式会社×× ××(氏名) ××-××××-××××(連絡先) (所在地) ―――――――――― 当社では新商品のご案内や同業界の商品動向などに関するメール配信を行っています。 配信をご希望の場合は下記リンクよりお申し付けください。 〈新商品や同業界の市場について→URL〉 |
顧客になる可能性が低い場合
顧客になる可能性が低い来場者へ送るメールの場合は、展示会にてどんな商品を案内していた企業なのかが分かる程度の、簡単な商品説明までにしておき、自社ブースに足を運んでくれたことへのお礼や商品の選び方や同業界の最新情報等が分かるリンクを添付し、商品が必要となった際に相談を受けられるような関係性を作り上げられるメールにすることがポイントです。
〈件名:〇〇様 【〇△□展示会】ご来場のお礼〉
―――――――――― 株式会社〇〇〇 〇〇様
このたびは、本日の【〇△□展示会】にて大変お世話になりました。 〈株式会社××〉のブースにてご案内いたしました株式会社××の××と申します。 本日はお忙しい中、当社の展示ブースにお立ち寄りいただきましたこと、感謝申し上げます。
当社のブースでは下記商品のご案内をさせていただきました。 〈【〇△□展示会】当社ブース展示商品一覧〉 ①製品名:××××× 商品説明:URLや写真 ②製品名:××××× 商品説明:URLや写真
本メール下部に同業界の商品動向などに関する最新情報を配信させていただくリンクを貼らせていただきます。 貴社の今後のビジネスのお役に立てると幸いです。 何かお困りのことがありました際には、お気軽にご連絡くださいませ。 どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。 ―――――――――― 株式会社×× ××(氏名) ××-××××-××××(連絡先) (所在地) ―――――――――― 当社では新商品のご案内や同業界の商品動向などに関するメール配信を行っています。 配信をご希望の場合は下記リンクよりお申し付けください。 〈新商品や同業界の市場について→URL〉 |
まとめ
展示会で商品をご案内することが全てではなく、展示会後の対応によって、顧客になるのかならないのか、可能性は大きく変わってきます。良いご案内ができたとしても、お礼メールで印象を悪くしないよう、注意点やポイントを踏まえてお礼メールを送りましょう。
多くの企業が集まる展示会だからこそ、その中で埋もれないようにするために、メールを送るタイミングであったり、メールに記載する内容等が他企業とは違うということを印象付け、顧客獲得へのステップへとつなげましょう。