【場面別】新年会の挨拶の例文と注意点

2019/11/15

2022/09/02

年が明け、新しい年が始まると、仕事や町内会などで行われるものが新年会です。

その年の始まりを祝うことが目的であり、関わる人々同士で、挨拶を交わすためにも新年会が行われます。

新年会では、開会の挨拶や新年の挨拶など、挨拶を行う場面がいくつかあります。

新年会での挨拶を頼まれた際に、「何を話そう」「どんな挨拶が良いのか」などと困らないために、新年会での挨拶の注意点や例文、挨拶時のポイント等を押さえておきましょう。

今回は、会社や町内会、カジュアルな新年会等、場面別に使える例文を紹介します。

新年会の主な流れ

画像素材:PIXTA

新年会の基本的な流れは、次の通りです。

〔新年会の基本的な進行表や流れ〕
  1. 開会の挨拶
  2. 代表者による新年の挨拶
  3. 乾杯の挨拶
  4. 食事・歓談
  5. 締め・中締めの挨拶
  6. 閉会の挨拶

これらの流れを見ても、挨拶を行う場面が何度かあり、場面によって挨拶の内容は異なります。

会社の部署ごとに行う比較的小規模な新年会では、代表者による新年の挨拶と乾杯の挨拶をまとめて行うこともありますが、一方で出席者が50人以上などの大規模な新年会では、司会者が開会の挨拶と閉会の挨拶を行う場合があります。

サークルや友達同士の新年会では、堅苦しくならず、それぞれのペースで楽しく終わることもあります。

幹事を頼まれた場合には、基本的な流れを参考に、誰がどのタイミングで挨拶をするのかを把握し、事前に挨拶を行う人へ知らせておくことも大切です。毎年行われている新年会であれば、先輩社員や上司に流れを確認しておくようにしましょう。

新年会で挨拶を行う場面と例文

新年会で挨拶を行う場面とその挨拶の例文を紹介しますが、あくまで一例です。

新年会で挨拶をする予定の人は参考にしてみてください。

開会の挨拶

まずは新年会の始まりを知らせる挨拶を行います。開会の挨拶を行う人は、司会者や幹事となり、その後すぐに、乾杯前の新年の挨拶を、会の代表者が行います。

そのため、名前や進行内容のみを伝える程度の簡単な挨拶となるようにしましょう。

【開会の挨拶の例文】

会社の新年会

皆様、新年あけましておめでとうございます。

これより、株式会社〇〇 令和〇〇年 新年会をとり行います。

本日司会及び進行を努めさせていただきます、〇〇部 〇〇と申します。よろしくお願いいたします。

 

まず始めに〇〇社長(部長)より、新年のご挨拶をいただきます。

〇〇社長(部長)、よろしくお願いいたします。

町内会の新年会

皆様、新年明けましておめでとうございます。本日はお忙しい中、ご出席いただきありがとうございます。

時間となりましたので、令和○年 〇〇町内会 新年会を始めさせていただきます。

僭越ながら、今回、司会進行を努めさせていただきます〇〇です。よろしくお願いいたします。

 

まず始めに、〇〇会長より、新年のご挨拶をいただきます。

〇〇会長、よろしくお願いいたします。

カジュアルな新年会

皆さん、新年明けましておめでとうございます。今年もこうして新年会ができる喜びを実感しています!

お忙しい中、お集まりいただき、本当にありがとうございます!

今回、司会進行を担当します、〇〇です。よろしくお願いいたします!

 

まずは、〇〇さんより、新年のご挨拶をいただきたく思います。

〇〇さん、よろしくお願いいたします。

代表者による新年の挨拶

開会の挨拶で紹介を受けた人が、新年の挨拶を行いますが、新年会で新年の挨拶を行う人は、その会の代表や、最も立場が上の人が行う傾向があります。企業によっては、代表者が締めの挨拶を行う場合もあります。

「新しい年を祝う」「その年の業務に対して激励をする」などの前向きな挨拶を心がけましょう。

【代表者による新年の挨拶の例文】

会社の新年会

新年あけましておめでとうございます。

本年もまた、皆さんと新たな年を迎えられたこと、心から感謝いたします。

 

昨年に続き、〇〇サービス(プロジェクト)が、本格的に始動いたします。また、新たな〇〇も、今秋には本格始動する予定です。

ライバル会社も多い中、業績を高めることは難しいことではありますが、我が社のサービスをトップに導くことが目標でもあります。

皆さんの協力なしでは、〇〇を成功させることはできないと思っております。

本年もまた、社員一丸となり、頑張りましょう。

 

皆さん一人一人が力を発揮し、業務に取り組んでいただけるよう、お願いをしつつ、新年の挨拶とさせていただきます。

本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

町内会の新年会

皆さん、新年明けましておめでとうございます。

ただいま、ご紹介に預かりました、〇〇町内会 会長の〇〇です。お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。

 

年末年始はいかがでしたでしょうか?

ゆっくり過ごせましたでしょうか?

今年は、夏に〇〇祭りがあり、秋には〇〇大会を予定しています。本年もまた、ぜひ皆様と一緒に、昨年以上の盛り上がりを目指したいと思っております。

 

成功のためには、ご意見や皆様との交流が必要となります。

この新年会を機に、私含め、住民同士、仲を深めていけたらな、と思っております。

 

本年も良い一年になることを願い、新年の挨拶とさせていただきます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

カジュアルな新年会

新年、明けましておめでとうございます!

 

年末年始休み、皆さんは満喫できましたか?

私事ですが、〇〇旅行に行き、6日間の休みを思う存分楽しみつつ、サングラス焼けをし、少し後悔しているところです…

それぞれの過ごし方があるかと思いますが、今年も変わらず、定期的に集まり、笑って過ごせる日々になることを願っています!

 

今日の新年会が楽しい思い出として残ることを願い、新年の挨拶とさせていただきます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします!!

乾杯の挨拶

食事の前には、乾杯の挨拶として、その会の2番目、もしくは3番目の立場の人が挨拶を行います。

これは「乾杯の音頭」と呼ばれることもあります。

町内会やカジュアルな新年会では、「代表者による新年の挨拶」の中で、そのまま挨拶の最後に乾杯を行うこともあり、どちらの場合でも、出席者を待たせないよう、一言程度で終わりにするようにしましょう。

【乾杯の挨拶の例文】

会社の新年会

皆様、あけましておめでとうございます。〇〇部の〇〇です。

 

先ほど、代表からもお話があった通り、今年から始動するサービス(プロジェクト)もあり、この1年も非常に重要な年となります。

支え合いつつ、皆さんで力を合わせて頑張って行きましょう。

 

それでは、誠に僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせていただきます。本年も〇〇会社の発展、皆さんの活躍と健勝を祈念し、乾杯!

町内会の新年会

皆様、新年明けましておめでとうございます。

ご紹介に預かりました〇〇です。

 

今年も予定している行事が多数あります。

力を合わせて行事の成功を祈願、また、皆様の健康を祈念しまして、乾杯!

カジュアルな新年会

あけましておめでとうございます!

乾杯の音頭を取らせていただきます〇〇です。

 

仕事(学業や部活)もプライベートも充実した1年になることを願い、乾杯!!

締め・中締めの挨拶

中締めの挨拶は、閉会の挨拶の前に行われ、会を一旦終了させるための区切りの挨拶となります。

「乾杯の挨拶を行った人の立場が3番目であれば、中締めは立場が2番目の人」「乾杯の挨拶を行った人の立場が2番目であれば、中締めは立場が3番目の人」のように2〜3番目に位置する立場の人が中締めを行うと考えておくといいでしょう。

新年会に区切りを付ける、ということから、「よーっ パパパン パパパン パパパン パン!」のような手締めや、「えいえいおー!」と声かけをすることを意識しましょう。

【締め・中締めの挨拶の例文】

会社の新年会

ただ今ご指名に預かりましたため、本年の我が社の発展と、社員皆様の活躍を祈願し、1本締めを行いたいと思います。

皆様ご起立ください。

 

年始のお忙しい中、お集まりいただいたことに感謝し、明日から気を引き締めて頑張りましょう。

それでは、皆さんお手を拝借。

 

よーっ〔パパパン パパパン パパパン パン!〕

 

ありがとうございました。

町内会の新年会

ご指名に預かりまして、一旦締めの挨拶を取らせていただきます。

 

次回、皆様とお会いするのは、4月○日に行われる、春の〇〇行事となります。

また、皆様のお力添えをお願いするとともに、本年も行事の成功を祈願し、声かけを行いたいと思います!

 

“力を合わせて頑張るぞー” という掛け声に続き、“エイエイオー” と皆様ご一緒にお願いいたします。

 

力を合わせて頑張るぞー〔エイエイオー!〕

ありがとうございました!

カジュアルな新年会

そろそろお開きの時間とのことなので、私から、一旦締めの一丁締めをさせていただきたいと思います!

 

皆様ご一緒に、よーっ パン、でお願いいたします。

 

それでは、お手を拝借、よーっ〔パン!〕

ありがとうございました!!

閉会の挨拶

町内会やカジュアルな新年会では、これらの中締めの挨拶と閉会の挨拶を分けず、司会や進行役の方が合わせて行う場合もあります。会社等の畏まった場面では、中締めとは別に閉会の挨拶を行うことがあるため、準備しておきましょう。

また、会場の規模にもよりますが、閉会の挨拶を会場外、もしくはお店の前の道路等で行う場合もあります。閉会の挨拶時に区切りが悪いと感じた場合は、一丁締めなどで場をまとめ、二次会がある場合には、案内も入れつつ挨拶することを意識しましょう。

【閉会の挨拶の例文】

会社の新年会

皆様、本日は株式会社〇〇 令和○年の新年会にご出席いただき、誠にありがとうございました。

 

以上で、新年会をお開きとさせていただきますが、二軒先の〇〇にて、二次会もご用意しておりますので、参加される方は、私までお声がけください。

 

本日はありがとうございました。

皆様お気をつけてお帰りくださいませ。

町内会の新年会

これにて、令和○年 〇〇町内会 新年会をお開きとさせていただきます。

本日は年始のお忙しい中、お集まりいただき、本当にありがとうございました!

 

最後、一丁締めで閉会の挨拶とさせていただきます。

私の掛け声に続き、“パン” とお一ついただけたらと思います。

 

それでは皆様、お手を拝借。よーっ〔パン!〕

ありがとうございました!

お足元にお気をつけて、お帰りくださいませ。

カジュアルな新年会

本日はありがとうございました!!

新しい一年を迎えられる喜びを噛み締めながら、次回も元気に会いましょう。

 

近くの〇〇にて二次会も用意しています。

お時間に余裕がある方、話し足りない方、飲み足りない方、大歓迎ですのでお待ちしています!

帰り道にお気をつけてお帰りくださいませ!ありがとうございました!

挨拶別の注意点とポイント

各場面での挨拶時に気をつけるべき点、また、新年という華やかな会で失敗しないためのポイントを紹介します。

「会社」「町内会」「サークル」「友達」など、新年会が行われる場面は様々ですが、どの場面でも、「新しい年」「明るい始まり」ということを意識することが大前提です。新年会が暗くならないよう、1年の始まりにふさわしい挨拶を心がけましょう。

【挨拶別の注意点とポイント】

開会の挨拶

〈出席者に注目してもらえるように声をかける〉

新年会の開始前は、出席者が続々と集まり、休暇明けということもあり、出席者同士で会話が盛り上がることがあります。会場がざわざわしていたら会の進行にも影響するため、注目してもらえるよう、はっきり大きな声で一言声をかけるようにしましょう。

 

また、リラックスした気持ちで表情を豊かに挨拶することを意識しましょう。

代表者による新年の挨拶

〈暗くなる話は避け、ポジティブな言葉で挨拶をする〉

激励をするために、昨年のマイナスな部分を話題に出さないよう、注意しましょう。たとえば、「昨年は〇〇で大きな損害となりましたが、今年は気持ちを切り替えて〜」のような挨拶は避けましょう。

出席者の気持ちを明るくするために、ネガティブな言葉は避け、ポジティブな言葉で挨拶することを意識しましょう。

 

〈長くならないように手短にまとめる〉

「新年を祝いたい」「今年も頑張ってもらいたい」という気持ちが強くなるあまり、伝えたい想いが多く、長々と話してしまわないよう、短くまとめましょう。

長い挨拶は、出席者を退屈に感じさせてしまう可能性があり、楽しく明るく行いたい新年会が暗くなってしまうことがあります。

短い挨拶の中でも、出席者に向けての想いが伝わるよう、言葉を選ぶようにしましょう。

乾杯の挨拶

〈代表者の挨拶内容と同じ内容は避ける〉

代表者の挨拶で、出た内容に触れることは問題ありませんが、その後の激励の言葉や目標等が重なることのないよう、気をつけましょう。

挨拶を行う人は、前もって伝えられていることがあるため、挨拶の内容を2つ程度は用意しておき、代表者が話した内容に合わせて、挨拶内容を変えるようにしましょう。

 

〈代表者の挨拶よりも短くまとめる〉

代表者と同じように挨拶をしてしまうと、飲み物や食べ物に手をつけることができず、出席者を待たせることになってしまいます。

乾杯の挨拶では、社員に向けた想いを一言話し、「乾杯」のかけ声をする程度にまとめましょう。

 

〈明るく活気のある声でかけ声をする〉

「乾杯」というかけ声を暗くボソッと言っても、新年の晴れやかな気持ちで乾杯をすることはできません。

開会の挨拶はありましたが、飲み物や食べ物を口にしながら明るく会話を交わす合図のかけ声となるため、声のトーンを1つ上げ、はっきりと声かけをすることがポイントです。

締め・中締めの挨拶

〈出席者の注目を集めるために大きい声で挨拶をする〉

中締めのタイミングは、お酒も入り、食事や会話が盛り上がっている時に行われます。挨拶前には、司会者からの声かけがありますが、会話等に気を取られ、司会者の言葉が耳に入らない出席者もいます。

注目を集めるには、大きな声で出席者の耳に届くように挨拶することが大切です。近くの人のみが聞こえるような声で挨拶しないよう気をつけましょう。

 

〈中締めの役割を理解し、挨拶内容を決める〉

中締めは、新年会を一旦終了させるために行う区切りの挨拶であり、二次会に参加する人もいれば、ここで退出する人もいます。出席者全員が揃っている状況での最後の挨拶が中締めの挨拶です。

このことから、最後にもう一度、新年の業務について前向きな一言とともに、会を区切れるような手締めやかけ声をかけるなどの工夫が大切です。

 

〈手締めの種類を考える〉

日本の飲み会や縁起ごとでの締めのスタイルでは、手締めや万歳三唱、などを行うことが定番となっています。また、区切りよく締めることができるため、状況に応じて手締めを入れるのも良いでしょう。

手締めにはいくつかの種類があるため、どの手締めを入れるか考えておきましょう。

〔一本締め〕

会社の飲み会では最も有名な手締めの方法です。音頭をとる人の「お手を拝借。よーっ」というかけ声に合わせ、「パパパン パパパン パパパンパン」と手を叩きます。

〔三本締め〕

カジュアルな飲み会でやる方が多い手締めの方法で、一本締めの手を叩く部分が3回繰り返されたものが三本締めとなります。また、繰り返される度に、「よっ!」「もう一丁!」のように、音頭をとる方のかけ声が入ることも特徴の1つです。

〔一丁締め〕

居酒屋や周りの状況を考え、大きな音を出すことが難しい場面で使われるものが、一丁締めです。関東地方の飲み会で使われることが主流で、関東一本締めと呼ばれることもあります。「お手を拝借。よーっ」というかけ声の後に「パン!」と一度だけ手を叩きます。

やり方は知っているが、手を叩く回数が曖昧という人も中にはいるため、挨拶の中に軽く説明をいれてあげるようにしましょう。

閉会の挨拶

〈挨拶をする場に応じて、周囲の状況も確認する〉

閉会の挨拶を会場外やお店前の道路で行う場合には、通行人や周囲の状況を確認しつつ挨拶を行いましょう。通行人にぶつかってしまい、トラブルに発展し、華やかな会が台無しになってしまうこともゼロではありません。

また、新年会は1月の寒い季節に行うため、身体を冷やさないよう、簡単な挨拶で終わりにしましょう。

 

〈二次会がある場合は案内を忘れずに行う〉

新年会のみでは満足せず、二次会へ発展することも珍しくありません。二次会があるのか、お店はどこなのか、気にしている出席者も多いはずです。

予約をとっている場合には、二次会の情報を挨拶の中に忘れずに入れるようにし、帰宅する人と二次会に参加する人の区別をつけることも役割のひとつとなります。

 

〈言葉の意味を理解し、挨拶に活用する〉

閉会というのは、会が終了することを意味しますが、終了や終わるという言葉を新年会で使うのは、あまり適していません。終了や終わるという言葉は、不幸が続くことを連想させる忌み言葉にあたります。

新しい年が始まったことを祝う新年会には適しておらず、忌み言葉の代わりに、会が終わるという意味を持ち、縁起を担ぐ意味でも お開きという言葉が活用されています。

まとめ

今回は新年会の挨拶時に活用できる例文や注意点、ポイントを紹介しました。

会社、サークル、友達同士、新年会の形によっても挨拶の内容は異なります。

また、食事と飲み物を交えた楽しい会のスタートを合図する乾杯の挨拶や、新年会が一旦終了するための区切りとなる中締めの挨拶など、挨拶にも役割があります。決められた自身の挨拶のタイミングを理解し、1年が良い年になることを祝してポジティブな挨拶を心がけましょう。