忘年会の挨拶を頼まれたら?開会・乾杯・締めの定番の例文を解説

2024/7/30

2024/07/30

会社の忘年会の挨拶を頼まれた方は、どのようなことを話していいのか、悩んでしまいますよね。

会社の忘年会は部長・課長を始めとする上司、来賓や取引先までもが参加することがあり、失敗はできません。

今回の記事では、忘年会の挨拶の定番の例文について、開会・乾杯・締めのシーンごとにご紹介します。

忘年会の挨拶の順番については関連記事をご覧ください。

関連記事:忘年会の挨拶の順番は役職で決まる!幹事が挨拶をお願いする際の注意点

忘年会の「開会の挨拶」の例文

忘年会の「開会の挨拶」は、参加者の中で一番役職が高い方が行う傾向があります。

幹事または司会進行による忘年会の開会宣言の後、話を振られて「開始の挨拶」のスピーチを行います。

次の3点を盛り込むと、基本に忠実な「開会の挨拶」になります。

  • ねぎらいの言葉
  • 1年の振り返りや抱負
  • 忘年会の位置付けと楽しみ方

    会社の発展と参加者の健勝を祈る「乾杯の挨拶」や「締めの挨拶」と趣旨がかぶらないよう、一言でまとめたときに「今年もみんな頑張ったので、忘年会を楽しもう」というメッセージになるよう工夫しましょう。

    【忘年会の開会の挨拶の例文1】

    ただ今より〇〇忘年会(忘年会の名称)を始めさせていただきます。

    みなさん1年間、本当にお疲れ様でした。

    (*数値で裏付けられた今年の変化について言及する)

    今年は昨年に比べ、○○に注力し、○○したことで、○○で○○%の向上が見られるなど、大きく業績を伸ばすことができました。

    ありがとうございます。

    それも、ここにいるみなさん、ひとりひとりの尽力によるものです。

    今日は仕事のことは忘れ、美味しい料理を食べ、美味しいお酒を飲んで、大いに盛り上がりましょう!

    【忘年会の開会の挨拶の例文2】

    1年間、お疲れ様でした!

    みなさんのおかげで、今年も乗り切ることができました。

    ありがとうございます。

    今日は無礼講です。食べて飲んで、思い切り楽しみましょう!

    忘年会の「乾杯の挨拶」の例文

    忘年会の「乾杯の挨拶」は、参加者の中で3番目の役職の方が行う傾向があります。

    乾杯は会食の直前の挨拶なので、挨拶を手短にする方が喜ばれます。

    特に、一番役職が高い方開会の挨拶の中でしっかりと一年を振り返っている場合、簡潔に乾杯の音頭をとりましょう。

    【忘年会の乾杯の挨拶の例文1】

    僭越ながら、(自分の氏名)が乾杯の音頭を取らせていただきます。

    皆さま、グラスをお手元にご準備ください。

    (*全員がグラスを持ったことを確認して)

    今年もお疲れ様でした。

    我社の益々の発展と皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯!

    【忘年会の乾杯の挨拶の例文2】

    1年間お疲れ様でした、

    今日はとことん盛り上がりましょう!

    みなさん、グラスの準備はよろしいでしょうか。

    (*全員がグラスを持ったことを確認して)

    それでは、乾杯のご唱和をお願いいたします。

    乾杯!

    忘年会の「開会と乾杯がセットの挨拶」の例文

    忘年会の規模によっては、開会と乾杯の挨拶を1人の方が担当するケースがあります。

    この場合、挨拶の中で一年を振り返りつつ、結びで乾杯の音頭をとります。

    【忘年会での開会と乾杯がセットの挨拶1】

    僭越ながら、(自分の氏名)が乾杯の音頭を取らせていただきます。 

    みなさん1年間、本当にお疲れ様でした。

    (*数値で裏付けられた今年の変化について言及する)

    今年は昨年に比べ、○○に注力し、○○したことで、○○で○○%の向上が見られるなど、大きく業績を伸ばすことができました。

    ありがとうございます。

    それも、ここにいるみなさん、ひとりひとりの尽力によるものです。

    それでは皆さま、グラスをお手元にご準備ください。

    (*全員がグラスを持ったことを確認して)

    我社の益々の発展と皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯!

    【忘年会での開会と乾杯がセットの挨拶2】

    1年間、お疲れ様でした!

    みなさんのおかげで、今年も乗り切ることができました。

    ありがとうございます。

    今日は無礼講で食べて飲んで、思い切り楽しみましょう!

    みなさん、グラスの準備はよろしいでしょうか。

    (*全員がグラスを持ったことを確認して)

    それでは、乾杯!

    忘年会の「締めの挨拶」の例文

    忘年会の「締めの挨拶」は、参加者の中で2番目の役職の方が行う傾向があります。

    なお、締めの挨拶は、司会進行が行う閉会宣言を「締め」と定義するケースでは「中締め」とも呼ばれます。

    会場を使える時間や電車の時間などの制約があるうえ、お酒が入っているとダラダラと話してしまう可能性もあるため、締めの挨拶はできるだけ簡潔にしましょう。

    忘年会の「締めの挨拶」の最後には、掛け声と手拍子による参加者全員の一体感を醸成する「手締め」をするケースもあります。

    「手締め」には一本締め、三本締め、一丁締めなどの種類があり、地域や企業によっても異なるため、事前に確認しておきましょう。

    関連記事:懇親会の挨拶「中締め」と「締め」の違いと例文を紹介

    なお、2次会の予定などの全体向けの連絡事項は司会進行が閉会宣言とともに行うため、幹事に依頼されていない限り、締めの挨拶に盛り込んで案内する必要はありません。

    【忘年会の締めの挨拶1】

    宴もたけなわではございますが、そろそろお開きの時間のようです。

    (*数値で裏付けられた今年の変化について言及する)

    今年はみなさんのおかげで、売上目標を達成することができました。

    本当にありがとうございます。

    来年もいっそう変化の激しい年になるかと思いますが、一丸となって荒波を乗り切ってまいりましょう!

    それでは最後に、益々の発展を願いまして、関東一本締めで締めさせていただきます。

    私が「お手を拝借」と言って「よーお!」という掛け声をしてから、手拍子を1回だけ、パンと行う手締めですね。

    よろしいでしょうか?

    (会場を見まわし、準備が完了したことを確認する)

    それでは、お手を拝借願います。よーお!

    パン!(手拍子1回)

    ありがとうございました。

    (*司会進行に引き継ぐ)

    【忘年会の締めの挨拶2】

    そろそろお時間となりましたので、ここで締めさせていただきます。

    今年1年本当にお疲れ様でした。

    来年もまたみんなで力を合わせて頑張っていきましょう!

    年始にまた元気な姿でお会いできるよう、楽しみにしています。

    ありがとうございました!

    忘年会の挨拶で押さえておくべきポイント

    忘年会の挨拶で抑えておくべきポイントは次のとおりです。

    • 挨拶は短く簡潔にして長くても2分以内に収める
    • 無理に笑いを取りにいかず、定番の挨拶にする
    • 堂々とした落ち着いた態度でハキハキと

    挨拶は短く簡潔にして長くても2分以内に収める

    忘年会の挨拶では、この1年間であった出来事を簡潔に振り返る必要があります。

    【1年の振り返りの例】

    • 新商品の発売や新サービスのリリース
    • 年末時点での業績見込みや目標達成状況
    • 忘年会の参加者が出席した社内イベント(社員旅行など)
    • 忘年会の参加者に関係する辞令などの社内ニュース(部署に新入社員が配属など)
    • 忘年会の参加者が関心を寄せる国内ニューストレンド

    すべての出来事を振り返っていたら挨拶が長くなってしまううえ、他の挨拶の内容と重複する可能性も考え、挨拶は長くても2分以内に収まるよう、内容を検討しましょう。

    また、一年を振り返る際、できればネガティブな振り返りは行わない方がよいでしょう。

    あえてネガティブな話題として、例えば業績の悪化や目標の未達成などに触れる場合、参加者が前向きに捉えられるように「残念な結果の中でも、どういう点は評価できるのか」などポジティブな捉え方を添えましょう。

    無理に笑いを取りにいかず、定番の挨拶にする

    忘年会で挨拶を頼まれた場合、無理にユニークな挨拶にしようとはせず、型通りの定番の挨拶を行いましょう。

    会社の忘年会は通常、趣味嗜好の異なる老若男女が参加するため、忘年会の「開会の挨拶」・「乾杯の挨拶」・「締めの挨拶」で笑いをとりに行くのは、至難の業です。

    参加者の中で偉い位置付けの方が、場を和ませるようと冗談を言うと、他の参加者が気遣って笑わないといけない空気になり、自由に宴会を楽しむ雰囲気を壊してしまうおそれがあります。 

    特に立場のある方の部下いじりや自虐ネタ、毒舌などは昨今ではパワーハラスメントやモラルハラスメントとして捉えられ、失うものが出てくる可能性があります。

    会社の忘年会で面白い挨拶を追求しても問題ないケースは、次のとおりです。

    • 新入社員や若手社員による挨拶
    • 参加者の中で比較的偉い方ではない幹事や司会進行による挨拶(開会宣言や閉会宣言など)
    • 参加者の世代がほぼ揃っている少人数の同窓会での挨拶

    関連記事:忘年会の挨拶で面白いヤツと思われたい!幹事・司会・若手向けアイデア

    堂々とした落ち着いた態度でハキハキと

    当たり前のことではありますが、忘年会の挨拶を行う際は堂々と落ち着いた態度でハキハキと行いましょう。

    せっかくよい挨拶を考えても、ボソボソと小さな声で話したり、酔っ払って不明瞭に話したりしては、参加者に何も伝わりません。

    なお、マイクで挨拶を行う忘年会の場合、声を拾いやすくなるよう、口とマイクの距離はこぶし1つ分ほど開けるように心がけましょう。

    まとめ

    ここまで忘年会での挨拶の例文と押さえるべきポイントについてご紹介しました。

    忘年会の挨拶は、短く簡潔に話すことがポイントです。

    忘年会での挨拶を頼まれたら、例文を参考に、1年の振り返り要素を含めた定番かつシンプルな挨拶内容を考えましょう。

    あなたの挨拶を聞いた忘年会の参加者が、思い切り宴会を楽しめるよう、素敵な挨拶を考えましょう!