歓迎会で乾杯するときに知っておきたいポイントとケース別の挨拶例

2020/6/4

2020/05/29

入社や人事異動など、人との出会いが多くなる春。

歓迎会で乾杯の挨拶をすることになった方はぜひ読んでください。

この記事では、歓迎会で乾杯するときに知っておきたいポイントと、歓迎会のケース別の挨拶例をご紹介します。

歓迎会で乾杯するときに知っておきたいポイント

入社や人事異動など、人との出会いが多くなる春、歓迎会で乾杯の挨拶を任されたときに知っておきたいポイントが3つあります。

  1. 依頼されたら、人選が妥当かを幹事に確認しよう
  2. 歓迎会の主賓を幹事にきちんと確認しよう
  3. 挨拶の中で「主賓の紹介、歓迎と祝いの言葉」をコンパクトに伝えよう

依頼されたら、人選が妥当かを幹事に確認しよう

乾杯の挨拶は基本、参加者の中で、序列が3番目の方がするものとされます。

序列1番目の方は「はじめの挨拶」をして、序列2番目の方は「締めの挨拶」をするのが一般的です。

しかし、地域や会社の慣習、歓迎会の人数などによっては、はじめの挨拶をした方、つまり序列の1番目の方が、そのまま乾杯の挨拶をすることも珍しくありません。

もし、乾杯の挨拶をするように依頼されたら、幹事に人選が妥当かを確認した方がよいでしょう。あなたよりも序列が上の、目上の人が参加する場合、本当にあなたがやるべきなのか、他の目上の方が話す場が設けられているかを確認しましょう。幹事を持ち回りで担当する慣例があったり、新人や慣れてない人が幹事を行ったりするケースでは、特に注意が必要です。

なお、歓迎会の司会進行を含めて、詳しく知りたい方は次をご覧ください。

歓迎会での挨拶の順番と進行の台本例

歓迎会の主賓を幹事にきちんと確認しよう

あなたが乾杯の挨拶をする妥当性が確認できたら、続いては歓迎会の主賓をきちんと確認しましょう。新人歓迎会であれば、新入社員が主賓です。

しかし、新入社員以外にも、中途入社や人事異動してきた方などもまとめて歓迎会をしてしまうことも珍しくありません。

歓迎会は、新たな仲間を迎えるためのパーティーです。新入社員以外の主賓がいる中で、新入社員の属性だけに絞った挨拶をしてしまうのは、配慮に欠けた行為です。歓迎会の主賓ときちんと把握し、TPOも考慮した上で、挨拶内容を検討しましょう。

挨拶の中で「主賓の紹介、歓迎と祝いの言葉」をコンパクトに伝えよう

乾杯の挨拶は、パーティーのスタートのときに行うものです。

お酒を飲む前なので、ほとんどの方がきちんと聞いています。

主賓について、他の参加者に紹介するよい機会でもあります。

挨拶の内容はきちんと精査した方がよいでしょう。ただし、乾杯の挨拶の前に、はじめの挨拶があるケースでは、紹介内容が重複する可能性もあるため、長々と説明するのはおすすめしません。

また、ほとんどの歓迎会では、参加者はお腹をすかせた状態で、料理を前にコップを手にして、そわそわと気が散っていることが予想できるため、できるだけ短くまとめる方が良いという事情もあります。1分程度が妥当でしょう。

つまり、まとめると、乾杯の挨拶では「主賓の紹介、歓迎と祝いの言葉」を告げ、コンパクトにまとめるのがベストだということです。

ちなみに、歓迎会のTPOにもよりますが、主賓に対し、名前を挙げて、声かけするのも、おすすめです。

心理学において「名前を呼ばれると心を開く」という原則があります。歓迎会の乾杯のとき、名前を呼ぶだけで、乾杯の挨拶をしたあなたの印象と、その歓迎会に対する印象はよくなる可能性が上がるのです。

これは「初頭効果」(最初に得た情報が、後の印象に影響する現象)と「親近効果」(最後に得た情報で、その印象が決定されやすい現象)という、第一印象が長く影響する心理学的な法則を利用しています。

乾杯の挨拶というのは、宴会の最初の方に得る情報です。そして、お酒を飲むことが多い宴会中は、あまりはっきり記憶していないのが普通で、乾杯の挨拶の言葉が、最後の情報になることもあるでしょう。

つまり、乾杯の挨拶という、宴会の最初かつ鮮明に記憶が残りやすいタイミングで、主賓の名前を呼ぶことは、乾杯の挨拶をしたあなたの印象と、その歓迎会の印象、ひいては会社への印象を左右します。結果的に、歓迎会で迎えた方が持つ、企業への帰属意識に影響する、といっても過言ではないでしょう。

また、パーティーのスタートを意味する「乾杯!」のかけ声も印象をよくするため、できるだけ声を張りましょう。

歓迎会のケース別!乾杯の挨拶例

新入社員の方のための歓迎会での乾杯の挨拶例

新入社員の方の歓迎会の場合、参加人数が多く、会社をあげてするオフィシャルな歓迎会と、部署やチーム単位で行う、少しカジュアルめの歓迎会があります。2つのケースをご紹介します。

【オフィシャルな新入社員歓迎会での乾杯の挨拶例】

人数の多いオフィシャルな新入社員歓迎会では、中途入社や人事異動などの他の属性が含まれることはまずありません。新入社員の人物紹介は、詳しく盛り込む必要がありません。人数程度の紹介にとどめましょう。

また、参加者を把握しきれないほど、大人数で行われる歓迎会の場合には「乾杯の挨拶を行う者が何者か」を伝える必要があります。簡単に自己紹介し、乾杯の挨拶を担当することの妥当性をアピールしましょう。ただし、司会などに名前を紹介された場合も考え、できるだけシンプルにする方がよいでしょう。

(グラスを手に持って、話し始める)

新入社員のみなさん、入社おめでとうございます!

わたくしは〇〇部の〇〇と申します。主に○○(新入社員でも聞いてわかる会社の代表的な製品やサービス名称)に関わっております。

(世の中や会社の情勢などの前置きを簡単にまとめて説明)のような状況の中、こうして無事、新たなメンバーを○名迎えることができ、嬉しく思っております。

新入社員のみなさんに伝えたいことはひとつです。「○○(社訓などにある言葉を抜粋する)」です。この言葉を胸に刻み、□□会社のメンバーとして第一歩を踏み出してください。

それでは、乾杯の音頭をとらせていただきます。続いて、乾杯のご唱和をお願いします。

新たなメンバーとこの場のみなさまのご活躍とご健康とともに、○○会社のますますの発展を願いまして、乾杯!(グラスを高くあげる)

【カジュアルめの新入社員歓迎会での乾杯の挨拶例】

カジュアルめの新入社員歓迎会の場合、時期的に、中途入社や人事異動してきた方などの他の属性が含まれることもあります。少し長くなっても、適宜、その方向けの挨拶も盛り込むとよいでしょう。

主賓の人数も少ないはずなので、主賓の人物紹介を含めましょう。履歴書にあるような学歴などを紹介するよりは、特技や趣味などを主賓本人に聞いて、宴会の場で話が広がるように取り計らいましょう。

(グラスを手に持って、話し始める)

◯◯さん(複数人いれば、その他主賓の名前を列挙する。できれば、ここで名指しした人に視線を送る。最初の呼びかけはフルネームが妥当)

入社おめでとうございます!

(世の中や会社の情勢などの前置きを簡単にまとめて説明)のような状況の中、こうして無事、新たなメンバーを迎えることができ、嬉しく思っております。

◯◯さんに伝えたいことはひとつです。「○○(社訓などにある言葉を抜粋する)」です。この言葉を胸に刻み、□□会社のメンバーとして第一歩を踏み出してください。

さきほどお聞きしたところ、◯◯さんは〜〜(特技や趣味など)がお好きだそうです。△△(会社名や部署名などの所属)にも、同じ趣味の仲間はいるようですので、ぜひ親交を深めてください。

それでは、新たなメンバーと、この場のみなさまのご活躍とご健康とともに、□□会社のますますの発展を願いまして、乾杯!(グラスを高くあげる)

中途入社の方のための歓迎会での乾杯の挨拶例

中途入社の方のための歓迎会は、部署やチーム単位で行う、少しカジュアルめな歓迎会となるのが一般的です。主賓の人数も少ないはずなので、主賓の人物紹介を含めるとよいでしょう。履歴書にあるような学歴や職歴などを紹介するよりは、特技や趣味などを主賓本人に聞いて、宴会の場で話が広がるように取り計らいましょう。

(グラスを手に持って、話し始める)

◯◯さん(複数人いれば、その他主賓の名前を列挙する。できれば、ここで名指しした人に視線を送る。最初の呼びかけはフルネームが妥当)

△△(会社名や部署名などの所属)へ、ようこそいらっしゃいました!

◯◯さんは、〜〜(事業に関係する得意分野など)について詳しい、実に頼もしい方です。新たにメンバーに加わっていただけたこと、大変心強く思っています。
さきほどお聞きしたところ、◯◯さんは〜〜(特技や趣味など)がお好きだそうです。△△(会社名や部署名などの所属)にも、同じ趣味の仲間はいるようですので、ぜひ親交を深めてください。

それでは、新たなメンバーと、この場のみなさまのご活躍とご健康とともに、□□会社のますますの発展を願いまして、乾杯!(グラスを高くあげる)

人事異動してきた方のための歓迎会での乾杯の挨拶例

人事異動してきた方のための歓迎会は、部署やチーム単位で行う、少しカジュアルめな歓迎会となるのが一般的です。

主賓の人数も少ないはずなので、挨拶内容に主賓の人物紹介を含めるとよいでしょう。序列の高いあなたであれば、立場上、主賓の前の所属先での功績や実績なども耳にしているはずです。主賓が今までしてきたことを伝えることで、参加者は、主賓に質問しやすくなるはずです。

(グラスを手に持って、話し始める)

◯◯さん(複数人いれば、その他主賓の名前を列挙する。できれば、ここで名指しした人に視線を送る。最初の呼びかけはフルネームが妥当)

△△(会社名や部署名などの所属)へ、ようこそいらっしゃいました!

◯◯さんは、これまで◇◇(前の所属先)で、〜〜(これまでの功績や実績などを簡単に説明)などで大変ご活躍された方です。新たにメンバーに加わっていただけたこと、大変心強く思っています。

私を含め、△△(会社名や部署名などの所属)一同、どうぞ、よろしくお願いいたします。

それでは、新たなメンバーと、この場のみなさまのご活躍とご健康とともに、□□会社のますますの発展を願いまして、乾杯!(グラスを高くあげる)

まとめ

歓迎会で乾杯するときに知っておきたいポイントとしては、まず依頼されたら、人選が妥当かと、歓迎会の主賓を幹事にきちんと確認することです。

そして、挨拶の中で「主賓の紹介、歓迎と祝いの言葉」をコンパクトに伝えましょう。乾杯の挨拶の時は、参加者はまだお酒を口にしていないため、比較的、話が記憶に残りやすい状況です。宴会の場の話題提供にもなるため、主賓の紹介を盛り込むことをおすすめします。最後の「乾杯!」のかけ声は、できるだけ声を張ることも忘れずに。

歓迎会のケース別の挨拶例を参考にした乾杯して、爽やかに歓迎会をスタートさせましょう!