懇親会の司会進行は台本テンプレートでスマートに準備しよう

2020/4/2

2024/05/30

仕事でもプライベートでも、交流を目的に開かれることの多い懇親会。

司会進行を任された場合、どのようなタイミングでどのような挨拶が必要なのか、どのように準備を進めればいいか、不安になりますよね。

当記事では、懇親会の司会進行の台本テンプレートをもとにした司会進行の準備のポイントをご紹介します。

懇親会の司会進行の役割

懇親会における司会の役割を一言で表現するなら「懇親会がスムーズに進行するよう、場をつなぐ役割」と言えます。

台本準備の前に、懇親会の司会進行で具体的に求められる行動をおさえておきましょう。

【懇親会の司会が主に行うこと】

  • 開会や閉会の宣言
  • 懇親会の主催者や主賓、来賓などの挨拶、乾杯、中締め、謝辞などで発言する方の人物紹介とフォロー
  • 祝電など、懇親会の欠席者からのメッセージの読み上げ
  • 出し物などの余興のフォロー など

    司会進行は懇親会のプログラムに沿っての情報提供を行うので、間違いのないよう、予め台本を作って臨みましょう。

    懇親会の司会進行台本のテンプレート

    懇親会の司会進行台本のテンプレートは、次の一般的な懇親会の流れに沿って、ご紹介します。 

    • 開会宣言(司会進行)
    • 開会の挨拶(懇親会主催者のトップ)
    • 主賓・来賓の挨拶(主賓・来賓)
    • 乾杯(主賓・来賓)
    • 祝電披露(司会進行)
    • 余興
    • 中締め(参加者の中で二番目に偉い方)
    • 閉会宣言(司会進行) 

    懇親会の司会進行の挨拶は、ひとつひとつのプログラムをつなぐ「つなぎ」のような役割を持ちます。 

    なお、懇親会の主旨や規模などによって一部、簡略化するケースもあるので、自身の懇親会のプログラムにあわせて例文を変更し、ご活用ください。

    開会宣言(司会進行)

    みなさま、本日はお忙しいところ、【懇親会の名前】にお集まりいただき、ありがとうございます。

    本日は、私【司会の氏名】が司会を務めさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

    今回は、●名の方にお集まりいただいております。また、ご来賓として【来賓の氏名など】を特別にお招きしています。

    【懇親会の名前】は、お集まりいただいたみなさまの懇親と慰労を目的とした会です。

    みなさま、最後までどうぞお楽しみください。

    それでは、これより【懇親会の名前】を開会いたします。

    開会の挨拶(懇親会主催者のトップ)

    初めに、主催者を代表いたしまして【懇親会主催者トップの氏名】より、ご挨拶がございます。

    どうぞ、よろしくお願いいたします。

    司会も主催側なので、懇親会主催者からの挨拶が終わった後、挨拶のお礼は言わずに退場を見送り、次の挨拶の案内に移ります。

    主賓・来賓の挨拶(主賓・来賓)

    続きまして、ご来賓の方々を代表いたしまして、【主賓・来賓の氏名】様よりご挨拶いただきます。

    どうぞ、【主賓・来賓の氏名】様、よろしくお願いいたします。

    主賓・来賓の挨拶が終わったら、退場のタイミングで挨拶の御礼を重ねます。

    【主賓・来賓の氏名】様、ありがとうございました。

    乾杯(主賓・来賓)

    続きまして、乾杯の音頭を【乾杯の音頭をとる者の氏名】様にお願いいたします。

    みなさま、各自グラスの用意をお願いいたします。

    *主賓・来賓の挨拶をした方が、そのまま乾杯の音頭をとる場合、名前の案内部分は省略します 会場全体の準備ができるまで待ちます。

    会場の準備がととのいましたので、【乾杯の音頭をとる方の氏名】様、よろしくお願いいたします。

    乾杯するのを見届けたら、乾杯のお礼と会食スタートを宣言します。

    【乾杯の音頭をとる方の氏名】様、ありがとうございました。

    それではみなさま、しばらくの間、お食事とご歓談をお楽しみください。

    会食のルールなど、参加者前提に案内がある場合、ここのタイミングで行います。

    乾杯後は基本的に司会の閉会宣言まで、参加者が歓談しながら会食するのが一般的ですが、異なる場合はその旨をここで伝えた方がよいでしょう。

    祝電披露(司会進行)

    会の欠席者からの祝電は乾杯後の歓談中、余興よりも前のタイミングで紹介します。

    お食事中ご歓談中ではございますが、本日、ご参加いただけなかった方からもお祝いの言葉をいただいておりますので、少々お耳を拝借したく存じます。

    【祝電を寄越した方の氏名】より、頂戴いたしました。

    (以降、メッセージを読み上げ)

    祝電の数が多く、すべて紹介しきれないケースは、重要人物からのメッセージだけを紹介し、他は名前だけを紹介します。

    このほか、たくさん頂戴しておりますので、お名前のみのご紹介とさせていただきます。

    【祝電を寄越した方の氏名】様、【祝電を寄越した方の氏名】様、【祝電を寄越した方の氏名】様より、お祝いの言葉をいただきました。

    余興

    余興は、食事が落ち着いた頃、乾杯後の30分後くらいに開始するのが一般的です。

    みなさま、お食事はいかがでしょうか。

    お話も盛り上がっているようですが、ここで、懇親会をより楽しんでいただくため、余興としたしまして【余興の名称】をおこないます。

    それでは【余興を行う方の氏名】様、よろしくお願いいたします。

    (以降、余興の概要を案内する)

    余興は、懇親会によっても変わります。

    • 景品つきのビンゴゲームなど、参加者にプレゼントする企画
    • 懇親会参加者有志による出し物
    • マジシャンや芸人などのプロのパフォーマンス など

    なお、パフォーマンス系の余興の概要説明は司会進行が行った方が座りがよいですが、ゲームなどの参加者を巻き込んでの企画については余興を行う担当者に早く引き継いで、お任せした方がスムーズでしょう。

    【参加者をまきこんだ企画の概要説明の例】

    懇親会をより楽しんでいただくため、これよりビンゴゲームを行います。

    みなさま、お手元にビンゴカードをお持ちでしょうか。

    お持ちでない方は、お近くのスタッフまでお申し付けください。

    それでは【余興担当者の氏名】様、よろしくお願いいたします。

    余興が終わったら、引き続き、会食と歓談を促します。

    【余興の名称】、素晴らしかったですね/楽しんでいただけましたでしょうか。

    それではみなさま、引き続き、お食事とご歓談をお楽しみください。

    中締め(参加者の中で二番目に偉い方)

    懇親会の閉会前に「中締め」として、参加者の中で二番目に偉い方が挨拶と一本締めをするケースが見られます。

    みなさま、宴もたけなわではございますが、【中締めを行う方の氏名】様より、締めのご挨拶をいただきます。

    【中締めを行う方の氏名】様、よろしくお願いいたします。

    中締めが終わったら、御礼を言います。中締めを行う方と参加者に対してのお礼ということで、一言だけで構いません。

    ありがとうございました。

    なお、中締めがどんなものか、ピンと来ない方は関連記事「懇親会での中締め・締めの挨拶のポイントと例文を紹介!」をご覧ください。

    閉会宣言(司会進行)

    楽しい時間はすぐに過ぎ去ってしまうものです。【懇親会の名前】のお開きのお時間となりました。

    これにて、懇親会をお開きとさせていただきます。

    つたない進行ではございましたが、お付き合いいただき、誠にありがとうございました。

    まだまだ話したりないという方は二次会もご用意していますので、ふるってご参加ください。

    お帰りの方はお気をつけてお帰りください。

    お忘れ物のないようにご注意ください。

    みなさま、本日はお忙しいところ、【懇親会の名前】にお集まりいただき、ありがとうございました。

    懇親会の司会進行の準備のポイント

    懇親会の司会進行の準備ポイントは4点あります。

    • 懇親会プログラムから司会進行の台本に落とし込む
    • 懇親会会場の設備の確認をする
    • 台本を口に出して予行練習をする
    • 司会進行の台本を見せて流れの合意をとる

    懇親会プログラムから司会進行の台本に落とし込む

    懇親会プログラムをもとに、司会進行の台本を作りましょう。 

    主催者や来賓へのスピーチのお願いの打診が完了していれば、懇親会のプログラムも完成しています。

    司会進行の台本は、懇親会の時間の流れに沿って書き出します。

    懇親会のタイムキーパー的な役割を期待される可能性もあるため、開会と閉会の時刻からそれぞれの挨拶をスタートすべき時間を割り出して、目安となる時刻も併記しておくと安心です。

    当日、司会進行をしながら主催者や来賓の名前のメモ書き兼カンニングペーパー(カンペ)として見やすいよう、一枚にまとめると効率的です。

    なお、カンペの内容が参加者側から見られないよう、当日、グリップファイルのバインダーで挟んで持ち込みましょう。

    懇親会会場の設備の確認をする

    司会進行の台本ができたら、必ず、一度は声に出して読みましょう。

    字面では正確でも、いざ声に出すと、おかしな表現もあります。

    読み上げて初めて、人名などの固有名詞の読み方がわからないことに気づくケースも珍しくありません。

    失礼のない、スムーズな司会進行のために、固有名詞の正しい読み方は念入りに確認し、ふりがなをふりましょう。

    大勢の参加者の前で堂々と話すことさえできれば、そつなくこなせるでしょう。

    台本を口に出して予行練習をする

    司会進行の台本ができたら、実際の設備や席次を確認し、一連の言動に矛盾がないかをチェックしましょう。

    懇親会の会場に、マイクとスピーカーを含めた音響設備があるのであれば、大声を出さずに、司会進行ができます。

    懇親会の開会とともに、BGMを流して、開会と閉会がわかりやすくする提案をしてもよいでしょう。

    司会進行をするときはBGMの音量を下げ、司会進行のない歓談・会食中はBGMの音量を上げれば、スマートに参加者の注目をコントロールできます。

    ステージの有無は、挨拶する方を壇上に促すような身振りが必要かどうかにも関わってきます。

    特に、ステージがない場合は、会場内にステージ扱いするスペースを決める必要があります。

    「◯◯様、前にお越しください」といった案内が別途、必要な席次もあるため、きちんとシミュレーションしましょう。

    ぶっつけ本番で司会進行するよりは、会場を下見ができるとより安心です。

    インターネット上で公開されている写真や会場見取り図を見て、予行練習するだけでも違うでしょう。

    司会進行の台本を見せて流れの合意をとる

    主催者に司会進行の台本を見せ、流れの合意をとりましょう。

    なお、司会進行を行う場合、幹事・余興などの兼業は避けた方がよいでしょう。

    当日の対応やトラブルの対処などがあると、懇親会の司会進行がスムーズに行えなくなる危険性があります。

    まとめ

    ここまで懇親会の司会進行台本のテンプレートと、準備のポイントをご紹介しました。

    懇親会の司会進行は、台本を作ることが成否を左右します。

    懇親会のプログラムがわかり次第、時間の目安とともに挨拶文を用意し、一枚の紙にまとめてカンペを作りましょう。

    台本は必ず一度は通しで読み上げ、人名などの固有名詞を読み間違えないように、ふりがなをふっておくことも忘れずに。

    また、懇親会の会場や音響などの設備を事前に確認し、それにあわせた予行練習をしておくと安心です。

    ご紹介した懇親会の司会進行台本テンプレートを参考に、スマートに懇親会を盛りあげましょう!